2016年5月

結城浩の日記

目次


2016年5月31日

『数学ガールの秘密ノート/やさしい統計』準備中


今年の秋に刊行する「数学ガールの秘密ノート」第8弾は、 『数学ガールの秘密ノート/やさしい統計』 というタイトルになる予定です。

いつもの通り、Web連載をまとめて加筆修正し、 練習問題とその解答などを追加して一冊の本に仕上げていこうと思います。

『数学ガール6』の執筆も進めていますが、 『数学ガールの秘密ノート/やさしい統計』もしっかり作っていきますので、 どうぞご期待ください!

なお本日、本書のオンラインレビューをお願いしたい方々に、 レビュー依頼のメールをお送りしました。 レビューアの人数が多くなりすぎてしまったので、 今回は人数をだいぶ少なくさせていただきました。 ごめんなさい。


2016年5月18日

以前の自分よりも、考える力が身についた(27歳のソフトウェア開発者による『数学ガール』感想)


結城から

27歳のソフトウェア開発をしている方から、 『数学ガール』へのご感想をいただきました。 許可を得てシェアいたします。

読者さんから

初めまして、私は27歳の社会人です。職業はソフトウェア開発業で、2016年4月で4年目になりました。 大学では、数理科学、情報工学を学んでいました。

私は数学ガールを通じて、数学をより一層好きになりました。 その思いをメッセージとして送信します。

数学ガールは大学4年生時に知りました。 初めて読み終わった感想は、、数学ガール1巻のP19のテトラちゃんと同じく、 「頭の掃除をしていただいているみたい」でした。

私は大学時代に、理工系の大学生が学ぶ基礎的な数学は一通り学んだつもりでした。 微分積分、テイラー展開、オイラーの公式、行列、線形空間と線形独立、互いに素、群、環、体、etc

しかし、定義も公式もただ憶えて、テストに合格するために問題を解いていただけのようでした。 数学ガールを読んでから、バラバラに憶えていた知識が綺麗に整理されていくことを実感しました。 それはもう、本当に驚くことばかりで、衝撃でした。

数学ガール1巻の最初の方に、素因数に1が含まれないのはなぜ?という話がありました。 「素因数分解の一意性」と言われると納得しましたが、自分では疑問にも思わなかったことでした。

数学ガールには、常に「なぜ?」という疑問を問いかける場面がたくさんあります。 この本に出会ってから、以前の自分よりも、考える力が身についたと思いました。

また勉強することは、自分一人でやっている孤独なモノでした。 しかし、数学ガールを読んでいる時は「僕」や「テトラちゃん」の輪の中に入って 考えているようで、とても楽しく読めました。

例え現実では一人でいても、自分一人でいても夢中になれる居場所ができた、と感じました。

今は職業上、コンピュータや情報処理技術者試験の勉強をしています。 これからもずっと、勉強を続けていきますが、その励みになっています。

この物語を世に送り出して頂き、とても感謝しております。 これからも続編を楽しみにしております。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

結城から

こちらこそ、お読みいただきありがとうございます。 応援も感謝です!

お仕事はたいへんだと思いますが、考える力を駆使してがんばってくださいね!


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