帰宅して

結城浩

2002年7月23日

夜。

仕事から帰宅したとき、家の鍵を開けてくれたのは長男だった。

家内と次男は一緒にソファで居眠りをしていた。 長男のピアノの練習の途中で、二人は眠ってしまったらしい。 指導者の家内が眠ってしまったので、 長男は、やれやれという顔をしつつ、一人で練習曲の続きをする。 もちろん練習中だから、あちこちひっかかるんだけれど、 8歳の子が体全体を使ってピアノの鍵盤を叩いている様子、 その響き、すぐそばでくうくう眠っている家内と次男。 それを見て、私は、何だか、言葉に詰まってしまう。 あまりのなにげないしあわせさに、 思わず涙がこぼれてしまう。

家族の幸福を心から神さまに願う。

用意されていたカレーを食べてから、眠っている次男を布団に運ぶ。 家内はいつのまにか自力で布団に移動していた。眠ったまま(?)。 長男が、図書館で借りてきた『魔女の宅急便』読んで、というので少し読んであげる。