長男と、恋の歌について話す

結城浩

2003年9月29日

夜。 次男に 『おーいぽぽんた』を朗読しているうちに、次男はすうすう眠ってしまう。 寝転んだまま、隣で 『マンガ聖書物語』を読んでいる長男に話しかける。

結城「百人一首には恋の歌もたくさん出てくるね」

長男「そうだね。そういう歌には「花」という言葉がよく出てくるよ」

結城「(びっくりして)そうかね?」

長男「そうだよ」

結城「ふうん。…あなたも好きな女の子ができたら、歌でも作りたくなるよ」

長男「そういうもの?」

結城「そういうもの」

○ ○ ○

結城「《花のいろは…》」

長男「《うつりにけりないたづらにわがみよにふるながめせしまに》」

結城「この歌は女性の歌かな。男性の歌かな」

長男「女性」

結城「花ってなんだろう」

長男「桜の花のことだよね」

結城「この歌ではどうかな?」

長男「あっ、自分の美しさのことかな」

結城「そうかな。どうだろうねえ」