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こんにちは、結城です。
ずいぶん長い間が空いてしまいました。ごめんなさい。 またぼちぼち進めていきますので、どうぞお付き合いください。
ではさっそく、みなさんからの投稿を読んでいきましょう。
次の文章を、 読みやすく書き換えてください。 構成を変えたり、言葉を補ったりしてもかまいません。自由に書き換えてください。
メールを書くのは難しい。 しかし、気心の知れた人に出すメールを書くのは難しくない。 しかし、短すぎるメールは誤解を生むことがある。 しかし、メールを長くすればいいというものではない。 しかし、どちらかと言えば言葉を多めにするのがよい。 しかし、長いメールは最後まで読んでもらえない。 しかし、構成を工夫すれば読んでもらえる。 しかし、結論を最後に持ってくるのはよくない。
読みやすいメールを書くコツをお話します。
まず、短く書くこと。 だらだらと長く書くのではなく、用件を絞り込んで短く書くように心がけます。 ただし、短くしすぎると相手が誤解する恐れがありますから、 注意しなければなりません。 読み返して、相手が誤解しそうだと思ったら言葉を補うといいでしょう。
それから、構成を考えて書くこと。 特に、結論を最後に持ってくるのはよくありません。 始めの数行を読むだけで要点がわかるのがいいですね。
相手がメールを読むときの様子を想像すると、 短く書くことや、構成を考えて書くことの大切さがわかると思います。 長すぎるメールや、最後に結論が書かれているメールを、 相手はちゃんと読んでくれるでしょうか。 読んでくれるかどうか怪しいですね。
見知らぬ相手にメールを書くのは緊張するものですが、 気心の知れた相手に書くのはそれほど緊張しません。 それは、相手がメールを読んだときの反応が想像できるからなのでしょう。
ビジネスメールを書くのは難しい作業です。 けれど、気心の知れた人に出すメールなら簡単に書けます。
なぜ、ビジネスメールを書くのが難しいと感じるのでしょう。 その理由を考えてみました。 短すぎるメールは、読む人に思わぬ誤解をされることがあります。 しかし、長いメールでは最後まで読んでもらえません。
ビジネスメールを書くときは、次の点に気をつけましょう。
〇構成
・結論を最初に書く
〇表現
・言葉を多めに使う
これできっと、ビジネスメールを書くのも、楽になるはずです。
nagさんから:
3.5時間+1.5時間。 はじめて練習問題を読んだ日に 3.5時間くらい。 翌日、気持ちを新たにして挑んだのが、1.5時間くらいです。
「接続詞」は、本当に難しいです。 今までも苦手意識があったので、なるべく使わないようにしてきました。 でも、せっかく結城さんが出してくださった問題です。 挑戦することにしました。
練習問題を考えていて驚いたのは、いろいろな「接続詞」を当てはめていくう ち、次にくる文章がどんどん変化したことです。 やはり、「接続詞」は難しいです。
読みやすいメールを書くことは、そんなに難しいことではありません。 ちょっとした心がけを忘れなければ、たとえ相手が気心の知れない人で あっても、誤解の余地の少ないメールを書くことが出来ます。
どちらかと言えば、文章を短かくして簡潔にまとめようとするよりも、 冗長になることをおそれずに、言葉を多めにする方が良いでしょう。
ただし、あんまり長い文章になってしまって、途中で読み進むのが 苦痛になるようではいけません。
どうしても長い文章になる場合は、構成を工夫して、話の骨格を把握しやすいようにしましょう。 結論や用件などの重要なことを最初に述べてしまうのも効果的な方法です。
きはらさんから:
文章教室の「悪文」は、たいてい、すっきりした骨格が見え隠れしていて、 書き直すのにそれほど骨が折れたような記憶が無いのですけれど、 いやあ、こいつはスゴイわ。何か、読み直すだけでさえ、頭痛がしてくるような、 皇帝級の悪文ですね。「しかし」の連発って、強力だな。
基調を「難しくないよ」という気分に変えました。 そして、「それではダメ」ではなく「こうすればいい」という言い方に変えました。これで安心して読める。
論理的に順接しているか逆接しているかの問題よりも、もう少し情緒的な、 文章の気分的な統一感の問題なのかもしれません。
気心の知れた人に出すメールを書くのは難しくないが、一般的なメールを書くのは難しい。 なぜなら短すぎるメールは誤解を生むことがあるし、逆に長すぎると最後まで読んでもらえないことがある。 長いメールは結論を最後に持ってくることはせずに、言葉を多めにしたり構成を工夫することで読んでもらえるだろう。
キリンジさん:
練習の方は30分くらいでしょうか。 自分の作業を30分で区切って1分で確認をするという作業を繰り返すことが目標なので、 その一環で利用させてもらいました。
文章を書くのはあまり好きではないのですが、 SOHOという仕事上メールでの対応が非常に多いため、 自分にも文章を書くという能力がほしいなと思って探していたら 見つけたので早速投稿してみました。 一応、今回はパラレリズムとやらも考えて書いたつもりです。
気心の知れた人に出すメールは気楽だが、いざきちんとしたメールを書こうとすると、 とたんに難しく感じるものだ。言葉足らずなメールは誤解されることが多いし、 かといって言葉を増やして長いメールにしてしまうと、 今度は最後まで読んでもらえない。長いメールを書くときには、 結論を最初に持ってくるなど、構成を工夫しなければならない。
しかし、気を配りすぎた肩の凝ったメールは、書くのも読むのも疲れる。 ほどほどにしたいものである。
(30分)
柴田純一さんから:
文章作成の本などを読むと、「"が"を使うな」と書かれていることが多いのですが、便利なのでついつい使ってしまいます。 (あ、また使ってしまった)
今回の課題は、「結局、何が言いたいの?」という文章でしたので、 組み立てが難しかったです。
気心の知れた人に出すメールは難しくないが、 一般に、簡潔でわかりやすい読んでもらえるメールを書くのは難しい。 どうしたら、そのようなメールを書くことができるのだろうか。 それには、結論を最初に持ってきて、言葉は少し多めにするのがよい。 短すぎるメールは誤解を生むことがある。しかし、長くすればいいというものではない。 長いメールは最後まで読んでもらえない。 結局、構成を工夫した、適度な長さのメイルが読んでもらえるのだ。
気心の知れた人に出すメールならいざしらず、一般にメールを書くのは難しい。 メールは短すぎると誤解を生むことがあるからだ。もちろんやたらに長いメール は感心できないが、どちらかと言えば言葉を多めにするのがよい。しかし、長く なると最後まで読んでもらえない可能性があるので注意が必要だ。 最後まで読んでもらうにはそれなりの工夫が必要になる。たとえば、結論を最初 に持ってくるのは良い方法だ。
15分くらい。意識して時間にも挑戦したつもりです。
「電子メールのエチケット」 という文章を書いてください。
電子メールに限った話ではありませんが、相手の環境を考えてメールを作ることが 大事だと思います。相手が携帯なら、できるだけ要点をまとめた短いものがいいですし、 OutlookExpressなどの高機能メーラーならHTMLなどでカラーを使ったり図を入れたり してもいいと思います。ただ、ネットに古くからいる人には、HTMLメールを極端に 嫌う人がいますので注意しましょう。相手が嫌うことをしないというのはエチケットの 大前提だと思います。
(フランスなんかではHTMLメールが主流のようですし、メルマガもHTMLが認知され始めて ようやくまともな環境が整いつつあるようです。個人的にはHTMLが必要でないものまで HTMLにして重たいメールになるのもいやですが、Textで十分な内容をWordファイルにして 添付されるなんていうことに慣れてしまったので、HTMLの重さなんてぜんぜん平気です。)
三宅喜義さんから: 30分ぐらいです。 (課題のほうは、だらだら書いただけで、今回の主題の 接続詞があまり入ってないですねぇ…。これでいいのだろうか?)
仮想現実の世界ともいえるインターネット。 そこでのコミュニケーションの手段として非常に頻繁に使われる電子メールだが、 バーチャル感覚で「実在する人間が読むものだ」ということを失念したメールが最近 多い気がする。 特にホームページの管理・運営に携わってみると実感することが多い。 いきなり「相互リンク希望」とだけ書いてあったり、本人の日記代わりを延々と書い てあったり。 文章云々以前に「これを読むのは感情を持った1人の人間なのだ」ということを理解 していないのではないかと思うメールが紛れ込んでくる。 受取側はそんなメールが来るとは思っていないことがほとんどなので面食らってしま い、しばしば運営上のトラブルに発展してしまうこともある。 そうではない、比較的常識的なメールでも「伝達力」があるか否かは大きな問題であ る。特にビジネスにおいて「伝達力」のないメールを書き綴るのは会社にも取引先に も有害に近い。 伝達力を高めるには通常のビジネス会話でも叫ばれる「5W1Hの活用」と、やはり日本 語のより的確な使い方だろう。 文字だけで相手に「意思」を伝えるのだから、言葉はより慎重に・より的確さを求め なければうまく相手には伝わらない。文章の組み立てを考える、というのはアナログ の作業とも言える。 デジタルな「メール」を利用するのにアナログな文章作成能力が問われるというのも 不思議なものだが、それは「人間」が元々「アナログ」に出来ているせいだろう。 顔の表情(面会)や声のトーン(電話)などは以外に多くの情報を相手に送っている のである。 今後ますますメールは日常生活、社会生活共に活用されてゆくだろう。 円滑で快適なメールライフを送るためにも、電子メールの長所短所をよく理解しそれ を補う「アナログ」さを忘れないようにしたい。
文章教室の第9回、いかがでしたか。
今回の問題文は「超」がつくような悪文でしたね。 こういうときには、いったん全部壊してから再構成するのが早道のようです。
投稿者の何人かも書いていましたが、 「何を言いたいのか分からない」状態だと文章を直すのは難しいです。 「この文章で、私は何を言いたいんだろう」をピシッと押さえることができれば、 それに向けて文章を整えていけますね。
次回の 「ストレートに書きましょう」にも挑戦してみてください。
投稿した人も、そうでない人も、 ぜひ、 「文章教室」へのフィードバックから感想をお送りください。
それでは、また。 Enjoy Writing!
結城: 貴重なご感想をありがとうございます。 そうですね。 自分の書いた文章を他の人が読むこと、 それからさらに、自分の書いた文章に対してあれこれコメントをつけられたり修正されたりすること、 …そういうことに抵抗を感じる場合も多くあると思います。 ただ、文章を書くことは自転車乗りと似ていて、 ともかく、自分の手を動かして書かないことには何も始まらないのも確かですね。 そのあたり、どう折り合いをつけるかがポイントでしょうか。 この「文章教室」で何かを学ぶというよりも、 あなたが文章を書いてみる「きっかけ」として「文章教室」を利用していただければよい、 と思っているのですが…。 ともあれ、勇気を出して送ってくださってありがとうございます。 あなたが文章を送ってくださったおかげで、 あなたの考えていたことが私に伝わりましたので…。
結城: 励ましのメッセージをありがとうございます。 恥ずかしながら、9回目でいささか息切れしておりました。 12回目までは何とか続けようと思っています。 文章教室は12回でいったん区切りとし、また新しい企画でも考えようと思います。 どうぞ応援してくださいね。
結城: こちらこそ、どうぞよろしく。 モーレツに文章を作りたくなる…いいですねえ。 私の場合には、 うまく人に伝えられない「気持ち」が心にたまってくると、 モーレツに文章を書きたくなります。 それから、毎日があまりにも単調に感じられ、 自分の存在を疑いたくなるときにも。
結城: そうですね。 文章は、何度も推敲しているとわけがわからなくなってしまうことがあります。 そういうときは、時間を置いてからもう一度読み直したり、 思い切って枝葉の部分を削除してみたりするのも有効な方法です。 コンピュータで文章を書く場合には、 バックアップさえとっておけば、いくらでも大胆な修正ができるから便利ですね。
結城: なるほど。 でも、最初は、めちゃくちゃでもいいから、 思いついたことを全部文章にどんどん書くのがいいと思いますよ。 この「文章教室」でも何回かお話していますが、 まずはどんどん書くこと。いったん書いてから編集作業にかかるのがいい方法です。 最初から、名文がすらすら出てくることを期待してはいけません。 文章のいいところは、人に見せる前に何度でも読み返せるという点にあります。 それを最大限に利用しましょう。
結城: こんにちは。投稿ありがとうございます。 「ストッパーを外す」というのは興味深い表現ですね。 確かに、無意識のうちに「何か」が自分の言葉を縛ってしまって、 書き進めるのが億劫になったり、 考えが凝り固まったりすることってありますね。
結城: 投稿ありがとうございます。 文章って難しいですよね。 無駄が多いと分かりにくくなりますが、 かといって無駄がまったくなくなっても、それはそれで読むのが難しいものですし。
あなたのご意見・感想をお送りください。 あなたの一言が大きなはげみとなりますので、どんなことでもどうぞ。