ホーム > 結城浩の日記 > 2003年10月 | 検索 | 更新情報 |
読者の声 | 先月 | 来月 | 日記ダイジェスト |
|
[JB]『改訂版Java言語プログラミングレッスン』の上下巻がアマゾンで購入できるようになりました。 ところで…上巻のほうには(1)、下巻のほうには(3)という数字がついているけれど、これはいったい何だろう。 謎だ。
午後から次男と二人で遊ぶ。 近くの公園(というか、ちょっとした遊具がある野原)に行く。 すべりだいで遊んだり、坂を上ったり下ったり。 遅いお昼ご飯をデニーズで食べる。
食後にアイスクリームを頼む。 次男はアイスクリームの上に乗ったフレークを口に入れてから 私の耳元でカシカシカシと噛んで、くすくすっと笑う。 私は耳元がくすぐったいので、次男の耳元でささやいて「おかえし」をする。 次男もくすぐったがって、くふふふっと笑う。
みなさまからご愛用いただいています「結城さんちの本屋さん」では、 これまでアフィリエイトによって送られてくるギフト券と同額をユニセフに寄付しておりました。 ところが最近、その金額が半端ではなくなり、 システムを維持することが困難なほどの額になってしまいました。 そのため今後は、 同額ではなく一部を寄付させていただくことにします。 ご理解ください。
編集部から『改訂版Java言語プログラミングレッスン』の上下巻が届いた。 表紙デザインも一新してなんだかとてもうれしい。
家内に見せたところ「なかなか素敵な表紙ね」との感想。
長男に見せたところ「どうして上と下に分かれているの?」との質問。 私は「ほら、二冊合わせると結構な厚さになるでしょう? これだと持ち運びもしにくいし」と答える。
そうこうしていると4歳になる次男が近寄ってきて、 「見せて見せて、お父さんの本!」という。 私が「はいどうぞ」と見せてあげると、 まだ字もあまり読めないはずの次男は、真面目な顔で受け取り、 本を開いてページを繰っていく。 家族が見守る中、ひとしきり私のJava本を研究(?)した次男は、 本を私に返しながらにっこり笑ってこう言い放つ。
次男「これ、いいじゃん!」
一瞬の沈黙の後、家族みんなで大爆笑になる。
本書もまた、神さまに祝福された本となり、 この本を必要としている人の役に立つことができますように。
でも、本を開いて見てくれたのは次男だけだったことに後で気づいた… (^_^)
以下、読者からのフィードバックです (連絡先が書いていなかったので無断掲載しています。問題ある場合にはご指摘ください)。
結城さん、いつも拝見しています。 結城さんの文章って、いつも、「耳を傾けて」いらっしゃいますよね. 読んでいるのに聞いて頂いているような安心するリズムです. ありがとうございます.
S.キング「小説作法」私も読みました。 実は、「結城さん、きっとこれ好きだろうなあ」、と勝手に思ってたのです. なぜなら、キング氏の、素直で真摯な文章が結城さんとの共通点だと思ったからです.
「The girl who loved Tim Gordon」は読まれましたか? ひとりの少女が見えない敵に勇気を持って挑む、というとても元気付けられるお話です. (途中ちょっと怖いけど、)まだでしたら、お薦めします.
では、お体に気をつけて、良い日々を.
結城:
おほめいただき、ありがとうございます。とてもうれしいです。(^_^)
キングの『小説作法』はとても好きです。 ときどき読み返しますが、毎回発見がありますね。
『The girl…』も読みましたよ。 私が想像していたよりもさらっとした終わり方でしたが、 中盤はハラハラどきどきでした。 キングの小説の中で、 一番印象に残っているのは『ミザリー』ですかね。 これは本当に恐かったです。
最近は、私事で気ぜわしい日が続いている。 そんな中で、 『海からの贈物』や 『コンピュータ科学者がめったに語らないこと』というよい本を読むことができているのは、本当に感謝なことである。
結城のところには、 ロバ耳や あなたのために、祈りますを通して、とても多くの方から悩み事やお祈りの依頼などが送られてくる。 それらの文章を読み、 その文章を書いている人々の心情や状況を思い、 そして神さまにお祈りをする。 忙しくはあるけれど、そのプロセスを通して私の中を何かが通り抜け、私自身が何かを受け取るような感じもする。 ひととき自分以外の誰かのことを考えることによって、自分のバランスが保たれる。 自分以外の視点に立ってみることで、私自身の問題解決の手がかりになることもある。 そして、何よりも、祈りを通して神さまとのコミュニケーションをとると、 「私は一人ではない。私を愛するいと高き方がいらっしゃる」ということが思い起こされる。
私は自分自身が26歳くらいの気持ちでいる(ここ、苦笑するところです)。 実際には私は40歳だ。 いつも新鮮な気持ちで本を書きたいと思っているけれど、 私の処女作が出版されたのが1993年だから、もう10年も経っている。 はじめてC言語に触れたのは1983年ころだから、もう20年も経っている。 もっとも、そんなことを言い出したら、 はじめて(タイプライタの)キーボードを叩いたのは10歳のころ、 つまり30年前だということになる。 私は30年もキーを叩き続けてきたのだね。
何だか年取ったなあ、という話ではない。 そのような時の流れを私は過ごしてきて、 それぞれの時代にはそれぞれの悩み事がたくさんあった、 ということを言いたいのだ。 しかし、その大半(ほとんどすべてと言ってもいい)は私は忘れてしまっている。 子供の悩みは小さいなんていうことはない。 大人はただ忘れているだけなのだ。 子供に向かって「そんな悩み事は小さいことだよ」というのはあまり意味がないかもしれない。 それよりも、私は、こう言いたい。
確かにその悩み事はいまのあなたには大きく感じられるかもしれない。実際に大きな悩みだ。 でも、あなたはそこをちゃんと通り抜けていくことができる。大丈夫。苦しいときもあるだろう。 失敗に終わるかもしれない。 でも、大丈夫だ。神さまはいつもあなたに最善の道を用意していてくださる。 私自身も、これまでのささやかな人生の中でほんとうにいろんなことがあった。 それをあなたの現状と比べたりすることはもちろんできないけれど、 けれど、神さまがいつもおられて、人生を導いてくださったし、 これからも導いてくださると、確信を持ってあなたに伝えることができる。 神さまは私を、そしてあなたをこよなく愛しておられるのだ。 だから、かけがえのない今日という一日を、しっかりと生きていこう。 主を信じつつ。主に感謝しつつ。
私は、自分自身のこれまでの人生を思い返しながら、 このようなメッセージをあなたとシェアしたいと思うのです。
現在のあなたへの励ましとなることを祈りつつ。
私は、とてもうれしい。 それは、私の日記の読者にすばらしい本を一冊ご紹介できるからだ。 リンドバーグ夫人が書いた 『海からの贈物』(新潮文庫、吉田健一訳)ISBN4-10-204601-1である。
これは、あのリンドバーグの奥さんが書いた本だ。 私は書店で何気なくこの本を手にとって、 序文を読んだ瞬間に「この本には本当に価値のあることが書かれている」と直感し、 そのままレジに持っていった。
まず、リンドバーグ夫人が書いた文章のみずみずしさと、 静かに繰り返す波のようなリズムに驚く。 そしてそこに書かれている内容の深さにも。 海のことを語っているようでありながら、日々の生活のことを語り、 日々の生活のことを語っているようでありながら、人生そのものを語っている。
シンプルに生きること。 一人になる時間をたいせつにすること。 たくさんのもので自分の時間を満たすのではなく、よいものを選んで残りは捨てること…。
現代の私たちが忘れていることをたくさん気づかせてくれる本。 特に女性——毎日を忙しくしている女性(会社で働いている人も、 自宅で働いている人も)に読んでいただきたい一冊である。 本当に豊かな人生を送りたいとまじめに願っている人に、 心からお勧めする。
クヌース先生の 『コンピュータ科学者がめったに語らないこと』を少しずつ読んでいる。
まずは、大きくて複雑なため、全貌がつかみにくい対象を効率的に研究する手段としてのランダムサンプリングについて。 クリスチャンのクヌース先生はこのランダムサンプリングの技法を「聖書研究」に応用する。 創世記3:16, 出エジプト3:16, ..., 黙示録3:16のように、聖書の各巻の3章16節を横断的に読んでいく。 その一節を(コンテキストを踏まえつつ)さまざまな翻訳にあたりながら徹底的に研究する。
…というところまで読みました。
お、http://www.bk1.co.jp/e-images/CO/Knuth.pdf
では、
前書きと目次がPDFで読める!
はてなの「おとなりアンテナ」を見て、自分も(提示するデータそのものはさておき) ああいう「うねうねするアプレット」を作ってみたい!という方への情報。
Sunのデモアプレット
(Demonstration Applets and Applications)の中のGraphLayout
というアプレットを使うと、
似たようなものを作ることができますよ。
これはJDKに同梱されていると思います。
私のマシンでは、
C:\j2sdk1.4.2\demo\applets\GraphLayout
に入っていました。
結城「コンピュータのディスプレイではR, G, Bの3つの色を組み合わせて色を出している。R, G, Bって何だろう?」
長男「?」
結城「ヒント。R, G, Bは色の名前の頭文字だ」
長男「Rは…Red?」
結城「そうそう」
長男「GはGreen, BはBlueだね。あ、三原色だ」
結城「そのとおり。じゃあ、いま、R, G, Bそれぞれが0から15までの16通りあるとしよう。いいかな?」
長男「0から、だよね。うん、いいよ」
結城「R, G, Bのそれぞれ、0から15までの強さがある。いま、0, 0, 0のとき黒になる。では15, 15, 15のときは?」
長男「うーん、白?」
結城「そのとおり。じゃあね、8, 8, 8は?」
長男「何だろう…灰色?」
結城「はい、正解です。よくわかったね」
長男「だって白と黒の中間だもの」
結城「なるほどね。じゃあね、15, 0, 0は?」
長男「えええ? 何だろう…」
結城「え、何で考え込むの?」
長男「…赤?」
結城「はい、そうです。では8, 0, 0は?」
長男「…黒い赤?」
結城「そうだね、まあ「暗い赤」かな。次は難しいよ。ピンクを作りたかったらどうすればいいだろう。」
長男「どうするんだろう。1, 0, 0かな?」
結城「違う。ピンクってどうやって作る?」
長男「ええとね、赤と白を混ぜる」
結城「そうだね。答えを言うと、15, 8, 8はきっとピンクっぽくなるよ」
長男「どうしてどうして?」
結城「8, 8, 8は灰色でしょ。ここで赤のボリュームをちょっと上げる。赤の光を強くするわけだ。そうすると、ちょっと赤っぽい灰色になる。もっと強くすると、赤と白を混ぜた状態になるんじゃないだろうか」
長男「え、知らないの?」
結城「あとで、ブラウザでやってみようね。そうだ。16進数の話をしておこう。0から15は4ビットで表現できるね。でも、0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9までいって10になると、二桁になってしまう。そこで、10の代わりにAという一文字を使おう、11の代わりにB, ..., 15の代わりにFを使う。そうすれば、0〜9, A〜Fで4ビットの数を表現できる」
長男「ふむふむ」
結城「そうすると、F, F, Fは白。F, 0, 0は赤になる。じゃあ紫は?」
長男「紫は…赤と青だから…F, 0, Fかな」
結城「大正解だ。じゃあね、黄色はどうやって作るかな?」
長男「赤と緑と青で黄色なんて作れないよ」
結城「いや、作れる。たぶんF, F, 0じゃないかな。あとでやってみようね。じゃあ、8, F, 0は?」
長男「わかんない」
結城「黄色のうち赤を少なくするということは、赤+緑のうち緑を強くすることだから、きっと、黄緑になるよ。さっそくやってみよう。」
0, 0, 0 | ■ |
F, F, F | ■ |
8, 8, 8 | ■ |
F, 0, 0 | ■ |
F, 8, 8 | ■ |
F, 0, F | ■ |
F, F, 0 | ■ |
8, F, 0 | ■ |
1999年に刊行してから、 みなさんに応援していただいている 『Java言語プログラミングレッスン』の改訂版が今月末に出版されます。 今回の改訂では、 サンプルプログラムをJDKの1.4に対応させるとともに、 文章全体を見直しています。 『改訂版Java言語プログラミングレッスン』も引き続き応援お願いいたします。
はてなで「おとなりページ」を表示してみるのが流行らしいので、私もやってみる。 www.hyuki.com(トップページ)と、www.hyuki.com/diary/(日記ページ)で リストが微妙に違うのが興味深い。
「おとなりページ」は、 http://a.hatena.ne.jp/map?目的のURL というURLにアクセスすればよい。
暗号本の増刷の話を家内に話したところ 「すご〜い! 感謝!」 とのこと。私も感謝、感謝。
暗号本の出版や、 『コンピュータの名著・古典100冊』に結城のデザパタ本も選ばれたことに対して、 たくさんの方からお祝いのメールや励ましのフィードバックをいただいています。 お返事がなかなかできなくてごめんなさい。 でも、すべてのメールやフィードバックはていねいに読ませていただいております。 心から感謝いたします。
暗号本のレビューアと読者からの感想文から一部を抜粋して 「読者の声」として公開します。 みなさんからの応援のメッセージや感想文は結城の貴重な糧となっています。 ありがとうございます。(にっこり)
インプレスから刊行される『コンピュータの名著・古典100冊』の中に、
結城の『Java言語で学ぶデザインパターン入門』も選ばれました。
感謝します…というか、
そうそうたる本が並んでいるので、いささか気後れしますが(^_^;
。
[CR] 『暗号技術入門 —— 秘密の国のアリス』は、早くも増刷になりそうとのこと。 みなさまの応援に心から感謝し、 恵み深き主の御名をほめたたえます。
高木浩光さんの2003年10月12日の日記には、八田真行さんの書く記事のスタンスに対する意見が書かれている。 八田さんの記事が「叩きのめす獲物を探して」いるようだという話題だ。 読み進めていくと、最後の方で高木さんは 「さて、ここでハタと気づかされたのが、じゃあ自分はどうなのかという自戒の念である」 と書いている。ふむ。 ここで自分に対して視線を向けられるというのが 高木さんのバランス感覚なのかもしれない、と思った。
それはさておき、高木さんの 「Web日記というもの自体が、そうしたあげつらえによって成り立っているようにも思えてくる」 という部分については全面的には賛成しかねる。 あげつらえや言いがかりは短期的には人の注目を集め、 Web日記を盛り上げるかもしれない。 しかし、その盛り上がりは長期的には続かないと思っている。 …いや、総論的な話はやめよう。自分の話を書こう。
私は、自分のWeb日記は可能な限り「あげつらえ」や「言いがかり」を排除したいと思っている。 批判したいときには建設的な批判をしたいと願っており、 また批判するときには皮肉っぽくではなく、ダイレクトに批判したいと願っている。 それに、どちらかというと批判よりは励ましを書きたい。 「あれはよくない」と書くよりも「これがよい」と書きたい。 「ここが悪い」と書くよりも「こうすれば良くなる」と書きたい。
日常の中から良いものを見つけ出すのは、とても大きな喜びを産み出し、 知的なチャレンジでもある、と私は思っている。
今日、ふと気がついたクイズ。
"for XYY"と"for XrYY"とでは意味が正反対になるとする。 XとYに適切な英文字を当てはめよ。
夜遅く家に帰ると、子供たちが眠っている部屋にはまだ電気がついていて、長男と家内と次男が並んで眠っていた。 いつものように次男を寝かしつけているうちに家内も眠ってしまったのだろう。 ふと見ると、長男は起きていて、私のほうを見てにこっとする。私は長男のふとんにもぐりこんでおしゃべりを始める。
私「どうしたの。何だか楽しそうな顔をしてるじゃない」
長男「あのね。今日 スクイークでバッタができたんだよ」
私「ほう。あのピョンピョンはねるやつ?」
長男「そうそう。乱数を使ってピョンピョンはねるようになったよ。それからチクタクにしたから、ずっとはね続けるんだ」
私「そう。よくできたねえ」
長男「へへ」
私「あのスクイークみたいなの、面白い?」
長男「うーん」
私「まあまあ?」
長男「そうだね。まあまあ」
私「お父さんもお母さんもあなたに「面白かった?」とか「これおいしい?」とか、よく聞くでしょう?あれは大切なんだよ」
長男「そう?」
私「あなたは9歳だから、私もお母さんもまだあなたと知り合って9年しか経ってないんだ」
長男「まあ、そうだね」
私「だから、あなたがどんなものが好きで、どんなことを面白いと思っているか、よくわからないことがある」
長男「うん」
私「それであなたに「これ好き?」って聞く。あなたの答えを聞いて「そうか、この子はこういうものが好きで、ああいうものが嫌いなんだ」ということを知っていく。そういうのが積み重なると、あなたがいないどこかで何かを買うとき「あ、こういうのはあの子が好きそうだな」ということを考えやすくなる」
長男「うん」
私「そうすると、あなたの周りにはだんだんあなたの好きなものが集まることになるよ」
長男「なるほど」
私「あなたも、あなたと出会ってからまだ9年しか経っていない。しかもはじめの何年かは「ばぶばぶ」してたわけだし。あなたもこれから自分のことをよく知るようになるよ」
長男「○○ちゃん(次男)は4歳だから生まれてから4年だね」
私「そうだね。お父さんは40歳だから10倍だ」
長男「おばんちゃんは90歳すぎてる」
私「うん、あなたは9歳だからこれも10倍だ」
長男「10倍ってすごいな。生まれてからいままでを10回繰り返すんだね」
私「そうだね」
長男「(あくびして)何かお話して!怪人20面相の話とか」
私「じゃあ、お父さんの小さいときの話をしよう」
長男「がく。違う話じゃん」
私「まあいいから。お父さんがあなたくらいの年には何をしていたかな。お父さんは文房具が好きで、お小遣いをもらってはグラフ用紙や方眼紙を買っていたなあ。方眼紙になったノートとかね(4mm角が好きだったっけ)」
長男「方眼紙を買うの?」
私「そう。お父さんのお父さん、つまりあなたのおじいちゃんは、私がどんな本を読んでいても、何しててもあまり何もいわなかったなあ。私は好きな本を読んで、考えたことをあれこれノートに書いていた」
長男「ふうん」
私「小学校の高学年だったか、中学生になってからだったか、家でステレオを買ったよ。それでLPレコードを…レコードって知ってる?」
長男「知っているよ。こないだ仮装大賞で優勝してたじゃん。レコード」
私「うん? …ああ、フラフープを使ったやつね。そうそう、ってちょっと違うけど、まあレコードをよく聞いていた。お父さん(おじいちゃん)は私にクラシックかジャズのレコードだったら買ってあげる、という条件を出してたなあ。すごく感動した曲があって、それに詩をつけようとしていた…」
長男「(くーくー寝息)」
私「(おやすみなさい、よい夢を)」
詩をつけようとしていた曲は、 ホルスト作曲、シンセサイザーの冨田勲による 『惑星』 だった。あの「木星」のメロディに心が深く深くゆさぶられた。 そのころは言葉を知らなかったけれど「木星」のメロディを聞くたびに、 郷愁と雄々しさと喜びが入り混じったような感情が湧き上がり、 いてもたってもいられなくなったのをよく覚えている。
たいへん忙しいなり!(小鳥遊練無風味)
アマゾンから、クヌース先生の 『コンピュータ科学者がめったに語らないこと』が到着。 でも読む暇がないなり。
先日から次男がちょっと風邪っぽい。 昼間は元気なのだけれど、 夜、咳をしたりするといささか心配になる。 寝る前に吸入をするとだいぶよいみたいだが。 熱はないから、このまま行けば数日で元気になるだろう。
家内と長男は用事があって出かけ、 私は次男とお留守番をしている。 いまこの日記はリビングのテーブルで書いているのだが、 目の前のソファで次男はくうくう眠っている。 とても気持ちがよさそうだ。
眠っている子供を見ると、大きくなったなあとしみじみ思う。 よく「子供はあっというまに大きくなる」という話を聞くけれど、 最近ほんとうにそうだなあと実感している。 大人はそんなに急激な変化や成長はしないけれど、 子供は違う。みるみるうちに大きくなっちゃうなあ。
それにつけても、私はもっと家内に感謝しなくちゃならない。 私は自分の仕事ばっかりしていて、 家の中のもろもろの事柄はほとんど家内にまかせっきりだからだ。 申し訳ないなあと思いつつ、 いろんなことを彼女にやってもらっている。
先日の日記はシーザー暗号だったので、多数の人が解読なさったようです。 メールを送ってくださったみなさんありがとうございます。以下、解答。
n e m u k u t e n e m u k u t e n i k k i g a k a k e m a s e n (眠くて眠くて日記が書けません)
Z Q Y G W G F Q Z Q Y G W G F Q Z U W W U S M W M W Q Y M E Q Z
眠い…。
新刊が書店に並んで一週間ほど過ぎると、 あちこちの書店でのランキングが気になりはじめます。
『暗号技術入門 —— 秘密の国のアリス』は、 書泉グランデ調べコンピュータ書籍売り上げ週間ランキング(2003年10月1日まで)で5位になりました! みなさんの応援を感謝します。
積読 2ndさんが『暗号技術入門 —— 秘密の国のアリス』を取り上げてくださいました。 ご連絡もありがとうございます。
『暗号技術入門 —— 秘密の国のアリス』は、 オンライン書店bk1ではコンピュータ・インターネット部門で1位でした(2003年9月22日 〜 2003年9月28日)! きゃー♪ みなさんありがとうございます。
[CR] いけがみあきこさんのmemorandumで、 「復号」と「復号化」についての話題が展開していた。 結城の暗号本 では「復号化する」という言葉を使っているが、 「復号する」のほうが適切ではないか、という話題。 確かに、復号というのはそれだけでアクションなので 「復号する」 で日本語の表現としては正しいと思います。
なかなか一言では答えられないのですが、 一言で言うと 「私は「暗号化・復号化」という字面の対称性のほうを優先させた」 ということになります。 図版の中に「暗号化」と「復号」が並んでいると、 私にはとても違和感があり、 一瞬「ええと、これは《化》が抜けたんだっけ…いやいや違う」 と心の中でひっかかってしまうのでした。
ただ、 いけがみさんが書かれているように、 脚注などで「復号」という表現について補足したほうが親切だったかもしれませんね。
「復号化」に限らず、
暗号本を書くときには、訳語に非常に悩まされました。
歴史的な事情もあるのでしょうけれど、
1つの単語に訳語がたくさんあるのです。
訳語の選択の際には原則として『暗号技術大全』の訳語にあわせました
(復号化はあわせなかったけれど(^_^;
)。
ともあれ、
ご指摘とご意見をありがとうございます。
ぜひまた、読後感などもお聞かせください。
(^_^)
あなたのご意見・感想をお送りください。 あなたの一言が大きなはげみとなりますので、どんなことでもどうぞ。
何かの理由でうまく送れない場合にはメール hyuki@hyuki.com でお願いします。