結城浩
2004年4月6日
長男「お父さん、何か問題出して!」
結城「じゃあね…、円の定義は?」
長男「ある点があって、その点から同じ距離にある点の集合」
結城「はい、正解です。あ、いや、厳密にはちょっと違うけれどね」
家内「え、どうして?」
結城「厳密には、「平面上にあって」という条件が必要になる」
家内「そうか、球でもいいわけだものね」
結城「あの…それが次の問題だったんですけれど」
家内「あら」
結城「まあいいや。それでは。空間の中にある点があって、その点から一定の距離未満にある点の集合って何でしょうか」
長男「ええ? うーん、球の…なんていうの? 内側?」
結城「球の内部、かな。じゃあ今度は別の問題。楕円って知ってる?」
長男「うん、知っている」
結城「楕円の定義は知ってるっけ?」
長男「知らない」
結城「平面上に二つの点があって、その二つの点からの距離の和が一定である点の集合」
長男「ふーん」
結城「この二つの点のことを焦点という。焦点」
長男「しょうてん。焦げる点、って書くんでしょ」
結城「そう。笑点ではないよ。チャンチャチャ、チャチャチャチャンチャン♪」
長男「チャンチャチャ、チャチャチャチャンチャン♪」
結城「いま、大きな楕円の形に壁ができているとする。焦点の1つに人が立って耳をすます。もう1つの焦点で別の人がささやくと…」
長男「どうなるの?」
結城「ささやき声なのに相手に聞こえる」
長男「ふうん」