結城浩
2001年9月14日
淡々と仕事。 あちこちの章の図を書いたり、練習問題を考えたり。
図は、当然ながら、どういう配置が読者の理解を助けるかを考えて描かなければならない。 小さな図1つでも、とっても時間がかかる。 もういやになるくらい時間がかかるよう…。 でもうまく描けるとうれしくなる。感謝、感謝。
練習問題もまた、どうやって読者の理解を助けるかを考えて作らなければならない。 問題作成者は読者を「出し抜こう」と考えてはいけない。 むしろ当たり前の問題を作るべきだ。 当たり前の問題というのは、本文の内容が理解できていれば解けるが、 理解できていなければ解けない問題のこと。 当たり前ですが、これがまた難しい。 問題作成は、ユニットテストを書くのと似ている。
でもそれだけではつまらない。 凝るなら解答を凝るべきだ。 問題を解いたとき(解こうとしたとき)読者の頭は活性化している。 そのときはもうちょっと高度な(advancedな)内容も理解しやすくなっている。 だから良質の別解を提示するのはとてもよい。 とてもよいのだが、そんな問題と解答のセットを作るのは、 とっても時間がかかる。 もういやになるくらい時間がかかるよう…。 でもうまく書けるとうれしくなる。感謝、感謝。
よい図がふんだんにある本、よい問題が解答とともに示されている本が 世の中に少ない理由がよくわかる。 そういう本は、作るのが本質的に大変なのだ。