結城浩
2002年10月26日
長男「ねえお父さん、何か問題出して」 私「振り駒をするとしよう。歩を5枚振る。出方は何通りある?」 長男「5通り」 私「本当かな?」 長男「5通り…だよねえ」 私「じゃあ数えてごらん。数が少ないときは実験で確かめられる」 長男「全部「歩」。一枚「と金」。二枚「と金」。三枚「と金」。四枚「と金」。全部「と金」」 私「全部で6通りだ」 長男「ほんとだ」 私「宇宙人がやってきて、100万枚の歩で振り駒をしたとする。出方は何通りある?」 長男「100万1通り?」 私「その通り。じゃあねえ。エックス枚の歩で振り駒をしたとする。出方は何通りある?」 長男「エックス・プラス1通り?」 私「その通り。なかなか賢いねえ」 長男「ふふん」 私「じゃあ、こんどは幽霊がやってきて、0枚の歩で振り駒をしたとする。出方は何通りある?」 長男「1通り?」 私「正解だ。「歩」が0枚で「と金」が0枚の一通り」 長男「でも、(振り駒って、もともと先手と後手を決めるものだから)そのときは、どっちが先手になるの?」 私「0は偶数だから、偶数枚の歩で振り駒をしていることになる。両方0で同数だから先手・後手は決められないね」 長男「なるほど」 * * * 長男「ねえ、さっきの振り駒の話だけど、二分の一枚で振り駒をしたらどうなるの?」 私「お父さんは「マイナス一枚で振り駒をする」というのを考えていたんだ。え、何?二分の一枚?」 長男「歩を半分にパキッて割るのかな」 私「うーん。二分の一枚ねえ…。一回振った結果を半分にするのかなあ…うーん」