『プログラマの数学』増刷!

結城浩

2005年4月2日〜4月26日

目次

2005-04-02 00:04:01 - 『プログラマの数学』増刷!

2005年3月24日に出版された 『プログラマの数学』ですが、みなさんからの人気が非常に高いため —— 実際、アマゾンの瞬間風速では、 デザパタ本暗号本をしのぐ勢いです —— 早くも増刷になる見込みです(!)。 書店でのご購入、Webでの言及、 それに何より、みなさまのお祈りを心より感謝します。 あふれんばかりに恵みたもう主に感謝します。

2月・3月と『プログラマの数学』の話題ばかりで申し訳ありません。 でも……結城は、2004年のほとんどの時間をこの一冊にたっぷりと注ぎ込んで来たのです。 ご理解とご寛恕をいただければありがたいです。 あれこれと悩みつつ、育ててきた子供のようなこの本。 2005年3月はその本の出版の月でした。 読者のみなさんの応援・期待・反応・言及に本当に感謝しております。

『プログラマの数学』は、 bk1で8週連続ランキング入りし、 bk1と書泉グランデで同時にランキング1位を獲得するなど、 筆者である私の想像以上に大きな人気を得ています。 しかし、私が望むことはいつも同じです。それは 「この本が、この本を必要としている読者(あなた)に届けられますように」 という願いです。 私は、書店で私の本を見かけると、本に手をそっと触れて、いつもそのように祈っています。

本が売れますと、それは結城に収入をもたらします。 それは、たいへん感謝なことです。 仕事に対する報酬として、私は感謝して受け取ります。 でも、私は —— これが傲慢な言い方に聞こえないとよいのですけれど —— 私が書いたいくばくかの文章が、 一人の読者(あなた)に対して何らかの役に立つ(あるいは楽しみを与える、喜びを与える、励ましを与える…) ものであってほしいと思っているのです。

せっかく貴重なお金を払って本を買うのだから、 せっかく貴重な時間を使って本を読むのだから… 少しでも、結城が感じた「わくわく」や「どきどき」や「なるほど」が、 読者の「あなた」に届けばよいなあ!と、心から思っているのです。

ほんとに。

2005-04-06 08:05:29 - 中学教科書と離散数学

中学教科書の話題が新聞に載っていた。

東京書籍は1年の数学「発展」でこんな問題を載せた。 「ある年の1月1日は金曜日でした。この年の2月1日は何曜日ですか」

余りの数の集合を扱った「剰余系」と呼ばれる分野の問題。 80年度まで使われていた教科書では中学2年の内容。 ちょうど親の世代が使っていたころだが、現在は高校でも習わない。

(中略)

同じく80年度まで使われた教科書に載り、 現在は高校で習う「順列・組み合わせ」や、 三つの文字を三つの式で解く「3元連立方程式」も復活。

(asahi.com2005年4月5日より)

剰余、順列・組み合わせなどの離散数学的な話をきちんと学ぶことは、 コンピュータが重要な役割を担う現代で、とても重要だと思っています (限られた授業時間でどんな内容を学ぶかはトレードオフになるので「何がよい」とは簡単にいえませんけれど…)。

『プログラマの数学』の中で結城は、学校で剰余はそれほど重視されていないという意味のことを書いたけれど、 近い将来は、そうじゃなくなるかもしれませんね。

2005-04-11 13:02:48 - 紀伊國屋書店(新宿本店)で、読者さんへのメッセージ展示

春 → 新しい季節 → プログラミングを学ぼう。

…ということで、 紀伊國屋書店(新宿本店)の3Fにて、 ソフトバンクパブリッシングさんが プログラミング関連書籍のフェアを行っています(4月末まで)。

林さん・柴田さん・高橋さんに混じって、 恥ずかしながら結城も、 読者さんへの応援メッセージを書きました。 3Fの売り場に色紙が飾ってあります。

新宿を通りかかる機会がありましたら、 紀伊國屋書店にぜひお寄りください。 『プログラマの数学』も多数平積みになっていましたよ!

2005-04-13 18:00:36 - ジュンク堂(新宿店)で、読者さんへのメッセージ展示

先日、 紀伊國屋書店(新宿本店)で読者さんへのメッセージを展示という話題を書きました。

紀伊國屋書店だけではなく、 ジュンク堂(新宿店)の『プログラマの数学』を売っている棚にも、 営業の方が結城の色紙を展示してくださったそうです。 ジュンク堂(新宿店)にお立ち寄りの方は、 のぞいていただければ感謝です。

営業の方、また書店さん、もちろん読者のみなさん、いつもありがとうございます!

追記(2005-04-13 夜)

ジュンク堂(新宿店)に行ってきました。 8Fの35番の棚(フェア)のところに、色紙と、一面に並んだ『プログラマの数学』がありました(とてもびっくりします)。 フェアのところに並んでいるのは、結城の『プログラマの数学』だけではありません。 『プログラマの数学』の読書案内に掲げた本( たとえばホフスタッターの『ゲーデル・エッシャー・バッハ』、 コンウェイの『数の本』、 『虚数の情緒』、 『いかにして問題をとくか』、 安野光雅さんの『壷の中』、Knuth先生の本…)が集められています。 それだけではなく、この手の本が好きな人が気に入りそうな本が多数並んでおり、 結城は、この棚を見るなり「なんだか私の本棚みたい!」と思ってしまいました。

結城の『プログラマの数学』を気に入ってくださった方も、 『プログラマの数学』とは相性が合わなかったけれどこの手の本は好き、 という方も、お時間がありましたらぜひ一度お立ち寄りくださいな。

2005-04-26 08:49:34 - 打ち合わせ

昨晩は、編集長と今後の出版の打ち合わせ。 『プログラマの数学』はたいへん好調とのことで、 うれしいニュースをたくさんいただきました。 読者のみなさん、営業の方々、書店の方々、みなさんありがとうございます。 感謝し、主の御名をほめたたえます。