長男を幼稚園に送るという仕事

結城浩

2000年4月18日

いまは療養中なので行かないけれど[この頃は健康を害していて自宅療養していた]、
普段は、長男を幼稚園に送るのは私の仕事である。

園のバッグを肩から斜めに下げた長男と手をつないでいっしょに歩く朝。
晴れているときには「そら、そら、はれ、はれ、あお、あお」と歌い、
曇っているときには「そら、そら、くも、くも、しろ、しろ」と歌う。

この間までスキップができなかった長男が、
「もうできるようになったんだよ、ほら」と披露してくれたのも、
通園の朝であった。

『きって』の『っ』や『スキップ』の『ッ』の話をするときに、
スキップの歩みに例えたのは私だったか、それとも長男であったか。

園が見えてくると、長男は私の手を振りほどくようにして走りだす。
もう長男は私のことよりも、いっしょに遊ぶ友達のこと、
今日作る泥団子と滑り台のことを考え始めている。