結城浩
1999年7月26日
先日、シュタイナーのウォルドルフ人形を牧師さんに処分していただく。 これは信仰上の話。 数年前、我が家ではシュタイナー教育に凝っていたことがある。 現代の学校教育に対する問題意識から端を発していたことだが、 いろいろ調べていると、 その世界観はキリスト教とは相容れないのではないか、 と思うようになった。
シュタイナー教育はルドルフ・シュタイナーという思想家の思想を元にした 教育体系およびシステムである。 一部の人にとても強い人気があり、 また現代の殺伐とした教育現場からすると、 理想的な教育のように見える部分もある。 「教会」とかもあり、一見キリスト教的なところもあるのだが、 輪廻を信じていたり、オカルト的な面や汎神論的な面もある。
シュタイナー教育の核心はとても神秘的なものの中に隠されている。 そしてシュタイナー教育はその技法的な部分を真似てもあまり意味がなくて、 根底に流れる人間観を習得(体感・体験?)しないと意味がないように見える。 つまり、全体的なかかわりを必要としているようだ。 そういう意味でシュタイナー教育は宗教に近い。 私は、自分の子どもには人智学者になってほしくない。 自分の子どもはクリスチャンになってほしいのだ。 今回、ウォルドルフ人形を処分したのは家内の意向でもあった。 霊的な意味から、シュタイナーとの関わりを切っておきたかったのだ。