情報交換とリピーター

結城浩

2002年5月13日

2002年5月13日 (月) - 仕事 / [DP/ML] / 情報交換とリピーター

[DP/ML] デザインパターン・メーリングリストの参加者は現在2600人。 このメーリングリストを開始したのは昨年の5月のこと。

現在[DP/ML]に流れている内容としては、 JavaやOOに関するイベント情報、 Java以外の言語でパターンの実装サンプルを作ってみましたという投稿、 Javaのイディオム紹介、 それから拙著のバグ指摘(感謝!)などですね。

ときおり軽い盛り上がりを見せるけれど、 普段はメール流量は少ない、 という落ち着いたメーリングリストになっています。 参加しているみなさんに感謝します。ありがとうございます。 こういうメーリングリストの管理者は楽ですね(^_^)

学生、研究者、会社員…その職業や年齢はいろいろだけれど、 プログラミングに興味を持っている人たちが互いに情報交換をするのはとても有益だと思う。 そのとき、メーリングリストにメールを投稿するだけではなく、 Webページと連携させると非常に効果的だと思う。

具体的に話そう。自分がある技術について知識や経験を持っているとする。 それはツールの使い方でもいいし、コーディングにおけるちょっとしたコツでもいい。 あるいはソフトウェアの設定方法でもいい。 そのとき、その情報をWebページという形式にまとめて公開する。 でも、ただ公開しただけだと、あまり人は見てくれない。 だから、その情報に興味を持ちそうなメーリングリストに、 簡単な説明とURLを添えて投稿する。

…こういうやり方は、 自分と同じ趣味・嗜好を持っている人との交流を生み出すよい方法だと思う。 やみくもに自分のWebページを検索エンジンに登録するよりもずっと効果的だ。

自分を振り返ってみると、自分が巡回しているサイトの中には 上で述べたような方法で知ったページが少なくない。 あるサイトをMLで知り、そのサイトのコンテンツをいろいろ読んでいるうちに 「この人、けっこうおもしろいことを書いているなあ」と感じ、 定期的に訪れるようになったのだ。

…と考えてくると、サイトの中には少なくとも次のようなコンテンツがある必要があるかな。

  • ある話題に特化したコンテンツ(他のサイトにはあまり存在しないようなページ)
  • 定期的に更新されているコンテンツ(例えば日記のようなページ)
  • サイト運営者がだいたいどんな人なのかわかるコンテンツ(自己紹介ページ、簡単なものでいい)

こういうコンテンツが揃っていると、 リピーターが増えやすいかも。 …とここまで考えてきて、 でも、こういうコンテンツをそろえるってそんなに簡単でもないなあ、 と思ったりもする。