結城浩
2003年4月15日
昨晩は、日経BP社の竹田茂さんと、 ある出版社の編集者さんのお二人にお会いした。 特にお仕事の話というわけではなく、 ネット関連の情報交換というような趣の飲み会。 私は、 中華料理のテーブルの上でOpenOffice.orgのImpressを使い、 自分の最近の活動を紹介する。 竹田さんはコミュニティの先端的なお仕事をなさっていて、 ネットコミュニティとビジネスの関連をさぐっていらっしゃる模様。
「リアルで会う」ということにあまりこだわっていない結城に対して、 竹田さんは「面白そうな人がいるととにかくすぐに会いたくなる」とのこと。 経済にうとい結城に対して、ビジネスのことをよく考えていらっしゃる竹田さんのお話は新鮮。 竹田さんから「結城さんはサイトを直接ビジネスに結び付けようとは思わないんですか」と聞かれるが、 私は「思わない」と答える。いまだって十分本の宣伝には役立っていると思うし、 それにwww.hyuki.comを有料サイトにしたり、 サービスに課金したりするのが、訪問者に歓迎されるとはまったく思わないから。
編集者さんの方は、 私がよくお世話になっている本の編集をなさった女性で、 もっと詳しい話を聞いておけばよかったとあとから少々後悔。
お二人ともとても話が面白く、楽しいひとときを過ごす。 何だか調子にのってすごく失礼なことを言ったような記憶もよみがえるが、 ゆるしていただけるとありがたいです。
お二人から、 Webでの結城の文章から受ける印象よりも「ずっとくだけた雰囲気ですね」といわれた。 「もっとかしこまった雰囲気の人かと思った」などと。 そういえば先日の yomoyomoさんのWikiWayサイン会のときも「結城さんって、なんてファンキー」と言われたし。 うーん。
私の文章がかしこまった印象を与えてしまうのは、 Webでは、できるだけ人から誤解されないように、 真意がストレートに伝わるように言葉を選んでいるからかなあ。 冗談は必ず(冗談)と書くし、 皮肉やほのめかしは書かないように努力しているし。 特に、ネットで皮肉は危険だ、と思っている。 私はできるだけまっすぐ言葉が伝わってほしいと思っている。 具体的に言えば、 私が「それは素敵ですね」といったらほめ言葉として届いてほしい、 ということだ。 いつも皮肉っぽく書いていると、 「それは素敵ですね」といっても「何か裏の意味があるんじゃないか」とかんぐられる危険性がある。 …という話は確か以前に 「皮肉について」という文章で書きましたね。