人生は、バスケットにケーキとワインを詰めて森のおばあさんに届けるだけのものではない

結城浩

2000年2月17日

いろいろあって家内は疲れ気味だが、 出かけるとき長男と私の頭に手を置いて祈ってくれる。 幼稚園に出かける前、夜眠る前、長男は、私や家内に「お祈りして」と言う。 頭に手を置いて簡単に祈る。

仕事のことや、今後の生活や、 将来の住まいのことについてあれこれと考える。 どの年代にも課題や問題はたくさんある。 人生は、バスケットにケーキとワインを詰めて森のおばあさんに届けるだけのものではないのだ。 せっかくのケーキを転んで台無しにしてしまったり、 森の中で迷子になってしまったり、 おおかみに誘われたり、 やっと着いたと思ったらおばあさんは留守でカギがかかっていたりするのだ。

ある時期から本当の自分の人生がはじまるのでもなく、 ある時期になったらすべての悩みや問題が雲散霧消するわけでもない。 それぞれの時に、それぞれの人ごとの課題がやってくる。 それらを丹念にこなしたり、失敗したり、ほったらかしにしたり、何とかやっつけたりしつつ、 私たちは毎日を過ごしていく。

ときにはうんざりすることもあるけれど、人生はジグザグでいいのだ。 どんな問題がやってきても、「うん、それでこその人生だ」と前向きに進もう。 この世での人生は、たかだか100年たらず。自分の人生は一回きりだ。 悩みつつもめげず、考えつつも煮詰まらず、いつも祈って主に信頼して歩もう。 主に目をとめ、喜びに満たされて歩もう。