> 結城浩の日記 > 2007年11月 | 検索 |
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月末繁忙期なりね。
む。 見つけたかも。今回の本の、魔法の呪文。 全体を通じて流れる一本の糸。 これで引き締まるかも。 各章に照らし合わせたチェックが必要だけれど…。 三割方、大丈夫だと思う。
ε( v ゜ω゜) < たった三割?
びっくりした。急に出てくるんだね。 三割でもいいのです。
午前中は礼拝。お昼はパスタ。お昼寝を少ししてから第4章をゆっくり読んで少し書き進める。
今年も「よかった探しリース」の時期になりましたが、 時間の都合上、よかった探しリースは12月になってからの予定です…。
今日は、次男とデートでした。 上野の国立科学博物館に行き、大ロボット博を見ました。 朝イチで入ったので待ち時間はほとんどありませんでしたが、 なかなかの混み具合でしたね。 初めてASIMOが「走る」のを直接見ました。 次男もそれなりに喜んでいましたが、 値段に見合っていたかどうかはちょっと微妙かなあ。
その後、お昼を食べてからシアター360にいきました。 こちらは無料だし、何度も見られるし、品質も高くて大変満足でした。
それから上野動物園をゆっくり次男とまわりました。 パンダからオカピまで堪能。 ライオンやトラはとても間近で見ることができました。
本を書いています。 今日は第3章の加筆をしていました。頭から順番に書いてきて、 ひっかかるところを手直しし、節の構成を少し変更。 その後、第2章で残っていたファイル反映を行う。 現在のホットな修正箇所は、第2章の終わりと、第3章の半ば、第4章の頭、第5章の終わり。 かごから飛びだそうとしているたくさん小動物を一生懸命捕まえようとしているみたいな感覚。
これを読んで、44歳の結城も書きたくなりました。
結城は、プログラムや文章を書いています。
複雑な現象がある。ややこしい構造がある。なんとかそれを解きほぐしたい。 うん、きっと、こうすればいいと考える。 その考えを検証する良い方法はプログラムを書くことです。 きちんと自分の考えをプログラムとして記述する。 それをコンピュータが読んで動作する。 難しい問題が解ける。素晴らしい。
でも、プログラムがすべての問題を解決するわけではない。 むしろ、プログラムではなく文章が問題を解決することもある。 問題の本質を解きほぐして表現する。 適切と思われる解決法の道しるべを示す。 それをきちんと文章で記述する。 それを読者が読んで、自分の問題に適用する。 難しい問題が解ける。素晴らしい。
私が書くものはプログラムや文章とは限らない。 図かもしれない。表かもしれない。あるいはまた数式かもしれない。 説明文ではなく、 饒舌才媛と元気少女と鈍感少年の物語かもしれない。
いずれにせよ、 自分が考えたこと、自分が感じたこと、それをプログラムや文章に託す。 それはとても大変で、でもとても意味のあることだと思っている。
私の書いたプログラムを読んだコンピュータが動作して問題を解決する。 私の書いた文章を読んだ人が元気になる。はげましを受ける。技術的な問題を理解する。 結城にはとうてい解けない問題を、読者が解決してしまう。 そんなことを夢想すると、思わず微笑みが浮かびます。
結城の書いた本を読み終えた読者さんの中には、 なんだか勉強したくなったという方や、 新たな気持ちで現在の仕事に取り組む元気が出たという方もいらっしゃいました。 そういうフィードバックをもらえるのは何と幸福なことでしょう。
けれど。
たとえ、フィードバックをもらえなくても、 時空間を遠く隔てた誰かに、素敵なビット列を届けることができるだけでも嬉しいなと私は思っています。
私自身も、そんなビット列をたくさん受け取ってきたのですから。
だから、私は、今日も書きましょう。
年齢とは関係なく、ね。
第3章を書いている。 後半がばしっと決まらないので、気持ちを新たに第3章のはじめから書き直し。 このまま進んでいくとどこかでうまくつながるだろう。
というわけで、 今晩は『数学ガール』関連の新企画の楽しい打ち合わせでした。 関係者のみなさま、深く感謝します。 わたし的には大変満足するひとときでした。 ありがとうございます。
すごく早く目が覚めた。 奥さんがコーヒーを作ってくれた。 とりあえず第1章のメモをファイルに反映。 この章はだいぶ完成してきた。
* * *
その後も作業は順調に進んだ。 第2章と第5章のプリントアウトを読んで、さらにそれをファイルに反映。
午前中は礼拝。定食屋さんでお昼。 本屋さんに寄ってから帰ってきてお昼寝。 それから部屋に掃除機をかけたりお皿を洗ったり。その後、晩ご飯のお弁当を買い出しに行く。 合間に、プリントアウトしておいた原稿を読む。
夕方、家内が「ピザを直線で分割して、20個に分けるには、直線は最低何本必要か?」というチャレンジをしてきた(面積や形はばらばらでよい)。
家内はたけしの番組を見たらしい。
長男と競争で解く羽目になる。
これ、『コンピュータの数学』の冒頭から二つめの例題ということまで覚えている(ちなみに一つめはハノイの塔)。
『プログラマの数学』や『数学ガール』の著者としては、負けられない。むちゃくちゃ真剣である。
φ(>_<) ヒー;;;;
幸い、長男と二人とも正解。
『数学ガール』の「僕」やミルカさんのセオリー通り、小さな数で実験し、それから漸化式を作ればよい。 今回の家内の出題形式ではそれだけでも求められる。 直線がn本あったとき、ピザを最大何個の破片にわけられるかという一般化をしてもそれほど難しくはない。
長男は『コンピュータの数学』の値段が高いと驚いていた。 でも私は「お父さんはこの本を1993年に買ってから14年以上読み返しているし、 この本に刺激を受けて『プログラマの数学』や『数学ガール』を書くこともできた。 そういう意味で、本って、とても安いものだよ」と言った。
考えてみると『コンピュータの数学』を買ったときって、最初の漸化式のやさしい問題くらいしかわからなかった。 母関数もゼータ関数も、調和数やたたみこみもよくわからなかった。 おもしろそうとは思ったけれど、自分で理解している感じはまったくしなかった。 説明できないとわかった気がしないのだ。 でも『数学ガール』を書いてみて、いろんなことがだいぶ理解できるようになった。 ミルカさんや、テトラちゃんや、「僕」に教えてもらったと言ってもいいだろう。 それは、とてもうれしい。勉強って楽しいなあ、と素直に思う。 2007年の6月に、まつもとゆきひろさんとの対談でも言ったけれど、 結城は、人に読ませるくらいの品質の説明文(たとえば本)を書かないと、わかった気がしないらしい。
いつも言うけれど、専門家(たとえば数学者)と比べたら、自分の理解なんて、ほんとに本当に大したことはない。 でも、考える喜びというのは人との比較ではない。 他の誰でもない「自分」の問題なのだ。 そういう感覚をつかむと、学ぶということが本当に楽しくなる。
本を書いています。 今日はいろいろ進みました。 懸案になっていた図をいくつか作りました。 第2章と第5章の書き込みをファイルに反映しました。 第2章の後半部分、手つかずだったところをだいぶ整備しました。 また、第5章の構成も大きくなおしました。 今週はよく働きました。 失敗もたくさんありましたけれど、感謝、感謝。 来週もまた、プリントアウトして、読んで、 書き込みをファイルに反映させる長門結城的な毎日になることでしょう。
何となく、いろんな章を少しずついじっている。 章のファイルのあちこちに、重要な概念が隠れていて、 それらの相互関係を見つけようとしているみたいだ。 誰が? 私が。 新しい本を書いているのだけれど、 まだ新しい魔法の呪文は見つかっていない。 いつ見つかるかもわからない。 そもそも見つかる保証はどこにもない。 でも、見つかったときに備えて、ひとつひとつの言葉をていねいに編む。 今日も。明日も。明後日も。
昨晩勉強していた内容を第3章に反映。 うん、これはよく理解しているようだ。 スムーズに書けた。 それから、プリントアウトしてた章のうち、第5章を読む。
感動したので、こちらの日記でもご紹介。
歌を歌うソフトウェア、ヴォーカロイド「初音ミク」ちゃんが、 モーツァルト『魔笛』の「夜の女王のアリア」を歌います。
何となく最近は「森」ばかり見ていて「木」を見ていない気がする。 そこで今日は全体のバランスなどは忘れて、第4章のある節をざくざくと書いていた。 前後関係は無視。とりあえずその節に集中して、その節で書きたいことをどんどん書く。 書いてみると、自分の理解の不足がわかってきて、ちょっと手応え。
プリントアウトしていた第1章を読み返して、 前から気になっていた部分を大改造。 これで少しすっきりするといいなあ。 第2章も後半がまだだめだし、まだまだやることはたくさんあるなあ…。 毎回思うのだけれど、章がびしっと決まらないのは、その章で自分が何を言いたいのかがはっきりしないからなのだ。 つまりは理解が足りない。きちんと考えきっていないということなのだろう。 でも、私の場合には、実際に書いてみないと自分が何を考えているのかすらわからない。 その結果どうなるかというと、ひとつの章を何度も何度も読み返し、何度も何度も書き直すということになる。 そうしているうちにやっと「自分の言いたいことはこれだったのか」と理解できるようになる。
何とかファイルからの反映が済んだので、 新たに1, 2, 3, 5章をプリントアウトしました。 またこれをじっくり読むのです。 それはそれとして、第4章に少し肉付けすることにしました。 第3章はできるだけベーシックな内容だったのですが、 第4章はもう少し広がりを持たせる内容になる予定。 一見当たり前のところからスタートして、途中で一回「あれ?」と思わせ、 そこからぐいっと舞い上がる構成…になるといいなあ。
15枚残っているのはまずいので、がんばって解消。 それから第5章が盛り込みすぎになっているので、 アイディアメモの段階になっていた話題はごっそりと第6章に移動した。
今日も本を書いています。 ファイルへの反映が遅れています。 A4用紙一枚に四ページ分をプリントアウトして、いつも持ち歩き、いろんな場所で読みます。 いま、15枚分残っているので、60ページ分のファイル反映が残っていることになりますね。 しばらくファイル反映をやっていると飽きてくるので、 まったく別の章を進めたりします。 このあたり、私は自分の仕事の要領が悪いと思っています。 でも、その反面で、まあいいかな、とも思っています。
午前中は礼拝。 お昼から何となく大掃除。 不要な本や書類などを整理。 それからお昼寝。
最近は早朝に本を書いています。 ちなみに、この日記は作業が一段落してほっとしたタイミングで書いているのですが、 昨日とは3分違い、一昨日とは30秒の違いしかありませんでした。 毎日同じタイミングで同じようなことをしていますね。 今日も第3章を進めようかと思ったのですが、ちょっと停滞気味。 今日は全体を眺めていました。 すでに単純なバイトサイズでは一冊の本になるくらいの分量を書いています。 でも最終的には現在の三倍くらいの量を書くことになると思います。 三倍くらいの量を書いて、それを三分の一に濃縮する。 完成まではまだまだ遠いです。 ではこれからプリントアウトしておいた第3章と第5章を読み始めます。
最近は早朝に本を書いています。 今日も第3章。 毎日似たようなことをやっていてよく飽きないなあ、と自分でも不思議です。 気になっていた節をぱたぱたと書き進めてみました。 とてもよい。 何となく、ずいぶん以前にも同じようなことを考えていたような気がして、 日記をgrepしてみました。すると確かに、数年前の日記に同じことを書いていたのを発見。 読み返してちょっと感動。私が感動するポイントっていつも同じなのだと再確認。 毎日どころか、毎年同じことをしているのかも。 ともかく、数年前の自分に感謝しながら、書き進めています。 今週中に第3章はまとまらないような気がします。来週も第3章を継続することになるのでしょう。 それから、プリントアウトしていた章のうち、第1章と第2章を読み直しました。 気になるところを何度も加筆修正しているのでだいぶ読みやすくなっています。 それに、結構面白い。 先月末、10月24日に「さっぱり面白くないんじゃないか」という気持ちになりましたが、 やっぱりそれは偽りであることがわかりました。 改善の余地はもちろんたくさんあるけれど、基本的に面白いですよ。 感謝しつつ、祈りつつ、書き進めましょうね。
最近は早朝に本を書いています。 今日も第3章をほんの少し進めました。 それからファイルへの反映が済んだので第1章、第2章、第3章、第5章をプリントアウトしました。 またこれらを読んでメモを書き込むのです。 本には一つのテーマがあるわけですが、 深く考えているうちに何かに触れることがあります。 他の章でも別の形で現れていた何かです。 根底に共通点がある複数のものが、 同じ本の別の章に、別の装いで現れる。 それに気づくと、深い感動がありますね。 それは、発見の本質だからかもしれません。
最近は早朝に本を書いています。 今日も第3章をほんの少し進めました。 あたりまえのことを説明するのも時間がかかるものです。 ひとつひとつきちんと説明するのは時間がかかります。 でも、それはそういうものなのだと納得すれば、とくに苦痛ではありません。 本質をきちんととらえ、丁寧に説明するだけです。 あせる必要はありません。時間をかけて進みましょう。 しかし、丁寧に進めるだけではだめです。「はっ」と息を飲む驚きや、 「なるほど」と言いたくなる発見が自然に盛り込まれていなくては面白くありません。 そして、そのためには、書いている私自身が驚き、私自身が発見していく必要があるのだと思っています。 もしかしたら無意味かもしれない。 もしかしたら無駄になるかもしれない。 だとしても、今日の一歩を進めましょう。
最近は早朝に本を書いています。 今週も第3章を進めようと思っています。 栄養素が足りなくなってきたので、今日は参考書を一冊読み直して、 以前そこに書き込んでいたメモを勉強ノート(ファイル)に写していました。 ノートに写すときには、自分の書く本に参考書の文章がそのまま紛れ込んだりしないように、 引用部分をきちんと分離するように注意しています。 一方で、引用部分をタイプしているうちに、 その文章からインスパイアされて新たな文章が生まれてくるときもあります。 そういうときには引用部分とは分けて「これは自分の文章」のように記録しています。 メモを取るときには、参考文献の名前だけではなく、ページも書くようにしています。 あとで再度参考書を調べ直すときに時間の節約になるからです。 第3章は基本的な題材をテーマにする予定ですが、 基本的な題材でありながら、アドバンストなトピックを扱うというアクロバティカルなことも試みようとしています。 以前にも書きましたが、深いテーマを扱うアドバンストな問題をぽんと提示して、 それを考えていくことで、基本的な題材の理解を深めようというのです。 うまくいくといいですね。
午前中は礼拝。
最近、流れていく時間が心地よく感じることが多い。 毎日が短いということ。人生がすぐ過ぎるということ。 そんな、普通に考えたらネガティブな発想になりかねない部分が妙に心地よい。 限られているからこそ感謝して。限られているからこそ丁寧に。 虚栄でもなく、卑下でもなく。等身大の自分のまま歩めばよい。
アナウンスするのを忘れていました。 日経ソフトウエアの結城の連載記事「かんたんWebレシピ」で「Webサイトを巡回するロボット」の記事を書きましたので、 よろしければお読みください。
追記:以下のようなメールをいただきました。
日経ソフトウエアの記事はいつは興味深く読ませて貰っていますが、コートがいつも (中略) つきで中間部分がわからず、実際に動かしてみることができないのが残念。
コードはすべて日経ソフトウエアのサイトから入手できますので、 どうぞご利用ください。 たとえば以下にありますね。
本を書いています。 今週は第3章をがんばるはずですが、 なぜか今日はたまっていた第1章のメモをファイルに反映しています。
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