> 結城浩の日記 > 2010年3月 | 検索 |
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春休みが関係しているのかもしれませんが、 最近『数学ガール』への応援メッセージをたくさんいただきます。 ありがとうございます。 以下、以前からいただいていたものも含まれていますが、簡単にご紹介。
みなさまも、春休みの読書にいかがでしょうか。
春から高校生、春から大学生という方へのプレゼントとしてもお薦めです(^_^)
。
おもしろいのかなあ、よめるのかなあ、と不安な方は、Web版をのぞいてみてくださいね。
本を書いています。第10章。 といっても今日は所用のためあまり進まず。 しかし、夜にかけて構成をいじっていたら少し発見あり。 もしかすると今回の「魔法の呪文」発見かもという手応え。 さてどうなりますか。 毎回執筆作業を進めていくと、 必ず「魔法の呪文」が見つかるから不思議だなあ。 感謝です。
午前中は礼拝メッセージ。 恵まれて感謝。
実家の母親と少し話す。 母を見てると、いつも人をほめている。 人に関して口にする言葉は、いい点ばかりである。 責めない。 愚痴らない。 自己卑下しない。 いじけない。 失敗しても、これも勉強だからと言う。 悪いことがあっても、これから良くなるからねと言う。 私はポジティブなほうと思うが、母にはかなわない。
『数学ガール』の読者さん(大学生)から、 ご感想のメールをいただきました。 許可を得てご紹介いたします。
読者さんから
初めまして。数学ガールいつも読ませてもらっています。
私が数学ガールを読んでいて一番楽しいと感じるのは、 今までやってきたことが徐々に深まっていったり、繋がっていくときです。 高校の授業では、カリキュラム上仕方がないのかもしれませんが、比較的公式暗記が少なくありませんし、 問題を解くときも簡単な問題であれば、パターン暗記で機械的に解けてしまいます。 それは、うまく言えませんが、数学の道具としての理想形であるかもしれません。 もし、どんな問題でも機械的に解けるとしたら、確かに便利で、とても素晴らしいことだと思います。 でも、これは私の勝手な思いですが、私はパターン暗記、それが非常につまらなく感じます。 (あくまでも勝手な考えです) そう思い出したのは高校に入ってからです。それからは問題を解くたびに、解けるけれどわかっていない。 ミルカさん的に言うと、本質が見えていない。 だからもっとちゃんとわかりたい。本質を理解したい。そう思っていました。
それから少しして初めて数学ガールと出逢いました。
飛び抜けて数学のできる友達がいて、その友達に薦められて読んでみたのがきっかけでした。 読んでみた感想は、すごくおもしろい。とにかくおもしろい。 私は同年代では比較的読書をよくする方だと思いますが、(ジャンルは偏っていますが) こんなにも面白いのはとても久しぶりです。 数学と青春ものの組み合わせは私の中で最強です。これ以上はないと思います。 登場人物やストーリーが非常に魅力的で、なんだか自分も議論に参加しているような気になり、 読むたびにどんどん話に引き込まれていきます。 また文章も、高校生程度でもわかるように丁寧に書かれていて、とても読みやすいです。
本書を読んでいると、登場人物たちが私を数学の深い深いところまで連れて行ってくれます。 たとえば、ある証明について私が納得して考えを停止する地点、 本書はそこから先へもっともっと広げてくれます。 そしてある時、思わぬところで頭に散乱している知識が繋がったりする。 あの瞬間の気持ちは言葉にできません。
小さい頃から算数、数学は好きでしたが、その理由は、簡単だから。テストで点が取れるから。でした。 でも最近では、難しい。やればやるほどわからないことが出てくる。数学のそういうところが好きです。 《わからなくなる最前線》を行ったり来たりするのがとても楽しいと思えるようになりました。 数学ガールはそれを教えてくれました。本当に感謝しています。
まとまりない文を長々と失礼しました。 これからも頑張ってください。応援しています。次回作、期待しています。
結城から
とても励まされるメッセージをありがとうございます! すごく、すごくうれしいです(ちょっと涙がでちゃいました)。
あなたのご感想を読んでいて、 人との出会い、本との出会いというのは大事なものだなあと しみじみと感じました。
応援ありがとうございます!
以前紹介した 数学大好きですという読者さんから、高校合格のメールをいただきました。 おめでとうございます!
本を書いています。第10章。 まずは太い幹の部分を組み立てる。 枝振りを考えながら、幹から大きな枝へ進む。 自分の理解がまったく間違っていることを知る。 こういうことがあるから、書いてみないとわからないんだよなあ。 自分が理解しているかどうかは、書いてみなければわからない。 きちんと書けないなら、理解していないのだ。 まだまだ、自分の理解はぐらぐらである。
先は長い。道は遠い。 でも、今日の一歩は進めよう。
本を書いています。第10章。 第10章は、第2章と第6章の関連が深い。 まずはゆっくり考えていく。 そしてもっとも太い幹の部分がしっかりしているかどうかを確かめている段階。 そこがしっかりすれば、飾り付けは大丈夫だろう。 ていねいに考えながら幹の強度を確かめる。
午前中は礼拝。神さまは愛なる方であり、いつもそばにおられるということについて。
お昼寝の後、のんびりと原稿の整理。 第2章と第6章と第10章が関係していることを発見して喜ぶ。 まだ、決め手になる魔法の呪文は発見していないけれど、 少しずつエネルギーが溜まってきているように思う。 期待しつつ進もう。
本を書いています。第6章。 うーん、この章は図と表など、 文章以外は進んだけれど、 文章はまだまださっぱりだなあ。
週末の振り返り。
現在は、各章にそれぞれ一週間ずつかけて、深く掘り進んでみている状態。 一週間過ぎたら、機械的に次の章に進んできた。 今週は第6章に集中してがんばった。
さて、次に第7章に進むべきか、と思ったが、 私の中のghostがささやくのさ、第10章に進めと(by バトー)。
ということで、今月末まで第10章に取り組むことに決定した。以下、皮算用。
5月末までで、以下のようになる。
さてどうなりますか。
本を書いています。第6章。 うーん、もう明日は金曜日か。 一週間って早いなあ。 第6章は図を描いていたこともあって、思わず時間を食ってしまった。
さてどうしようか。今週末から第7章に進むか。 うーん。まあ、進んでみようか。
Kindleをお使いの方へ。
Kindleで読めるように、 以下のページで公開しているPDF文書の「IPAフォント埋め込み版」を作りました。 ぜひご利用ください。
※文字が小さいなどの不都合はありますが、まずは現状のまま公開します。
以下、自分用のメモ:PDFを作るときの手順(Windows XP)。
0. IPAフォントをインストールする。
1. 以下のようなファイルipa.map
を用意する。
rml H ipam.ttf rmlv V ipam.ttf gbm H ipag.ttf gbmv V ipag.ttf
2. platex filename.tex
を実行する(filename.dvi
ができる)。
3. dvipdfmx -f ipa.map filename.dvi
を実行する(filename.pdf
ができる)。
※詳しくは、「dvipdfmx IPAフォント 埋め込み」などを検索。奥村先生、ご教示感謝です。
dvipdfmxで日本語フォントを埋め込んだpdfをつくる方法も参考にしました。感謝!
本を書いています。第6章。 まずは素材を二つほど書いて、それをじっくり検討。 しっくり来ない感覚はだいぶなくなった。 たいへんよろしい。 しかし、今回の検討は第2章に大きなインパクトがあるはず。 それは二周目に第2章を修正するときに検討することにして、 いまは第6章を深めていく。 おそらくいま書いている素材二つを料理すれば第6章はうまく収まるはず。 しかし、早いもので、もう三月も半ばか…。
ところで、@ExtensionTsuさんが、数学ガールのミルカさんを篆刻なさったようです。 彫っていく様子が動画になってます。
それから、 @moyasilove さんが、 ミルカさんのイラストをpixivに。
いずれも、数学の日(3/14)関連ということらしいです。感謝です!
みなさんの数学ガール関連作品は、以下にまとめてあります。
午前中は礼拝。恵まれて感謝。
お昼寝の後、第6章について考える。 第2章と関連して、大方針がどうもしっくり来ない。 むー。
日本評論社から出版されている数学月刊誌『数学セミナー』2010年4月号(3月12日発売)に、 結城が書籍紹介の記事を書きます。 「数学ガール・数学ボーイたちへ」 というタイトルで、数学書などを数冊紹介します。
紹介する本そのものは、 『数学ガール』シリーズの参考文献とかぶる部分もありますが、 紹介文の中で、若い読者さんへのメッセージも少し書かせていただきました。
もうすぐ四月、新学期の季節ということで、 よろしければお読みください。
※アマゾンの書影を見ると、表紙に結城の名前が出てますね。何だかとっても感激です。
本を書いています。第5章。 何も思いつかないとき、むりやり書くのが有効なときもある。 何でもいいから、とりあえず言葉を書く。 どんどんと書く。そして一日置いて次の日の朝、 プリントアウトして読み返す。 そしていらないものをけずったり、順番を入れ替えたり。 そうやって文章をいじりまわしていると、 だんだん自分がここで言いたいことが見えてくる。 そしたらぎゅっと絞り込んでいく。
そうやって書き、絞り込み、磨いた後であらためて読み返すと、 まるで、最初からすらすらと書いたようになめらかになっている。 スムーズに読める。
でも、書いている途中はまったくスムーズじゃない。
大切なものが近くにあることはわかっている。 でも、どの順番でどの道をたどればいいかはわからない。 やみくもに動く。そのうちに、手に何かが触れる。ぐいとひっぱる。 上から何かがどさどさ落ちてくる。げほげほ。 ほこりを払って、さらに動く。そんな感じで進んでいると、 急にはっと息を飲むほど美しい何かが視界を横切る。 え、今のは何?
…というような毎日。
明日と明後日、第5章をがんばる。 今週の土曜日からは第6章に入る予定。
本を書いています。第5章。 考えながら書き、その後で参考書を読むとすごくよく理解できる。 頭を使っているからだろうか。
本を書いています。 各章に一週間ずつかけるシリーズ。週が変わって現在第5章。 今日は、土日にぱたぱた書いた部分を改めて プリントアウトして朱入れてファイルに反映(こればっかり)。 何となく収まり方は見えてきた気もするけれど、 あまりにも「手慣れた」感じに収まりすぎかも。 まあ、まずは順調な滑り出しと思いたい。
今週金曜日まで、第5章の執筆は続く。
午前中は礼拝。今週も感謝。お昼は山菜そばを食べてからお昼寝。 夕方に奥さんといっしょに買い物。夜はサラダとお刺身。
残っていたいくつかの事務処理をして今年の確定申告の作業は終了。 神さまに感謝。
次の本の執筆は、 各章にそれぞれ一週間ずつかけて、深く掘り進んでみている状態。 一週間過ぎたら、機械的に次の章に進む。 今週は第5章に集中してがんばりましょう。
以下、皮算用。
3月末あたりで、今後の方針を考えることにしようかな。
2010年2月20日に、東京大学大学院数理科学研究科で開かれた高木貞治50年祭記念市民講演会で、 野崎昭弘先生から『数学ガール』へのおほめの言葉をいただきました! なんだか、もう、おそれおおいことです。 ありがとうございます!
野崎先生は、「数学教育と高木貞治先生」という演題で講演をなさいました。 高木先生が教科書・参考書・一般啓蒙書など広くお書きになり、情熱的に数学教育に力を注がれたお話をなさったようです。 その後、野崎先生は現代の出版状況に触れ、 「良心的な好著」の例として、志賀浩二先生の『数の大航海』と並んで、 結城の『数学ガール』を挙げてくださいました。
また、『数学ガール』の内容についても、以下のように書いてくださっています。
これはけっしてやさしくない問題と、 まともにぶつかりながら、「ぶつかり方は人さまざま」であることを小説仕立てで示すことによって、 読者が逃げずにつきあいやすい世界を上手に作っている、と私は思う。
野崎昭弘「数学教育と高木貞治先生」(p.40, 強調は原文のまま)
以上、たいへん嬉しかったので、みなさんとシェアいたします。 野崎先生、ありがとうございます!
先日ご紹介しましたが、 岩波書店『科学』2010年3月号(2月25日発売)に、結城が書評を書きました。
小寺裕『和算書「算法少女」を読む』(ちくま学芸文庫)の書評です。
ややこしいので、もう一度書きます。
ここで出てくる『算法少女』は、 遠藤寛子さんがお書きになった小説『算法少女』ではなく、 江戸時代の和算書『算法少女』のほうです。
ええと、話が入り組んでいますかね。少し整理すると…
…ということです。
※なぜアマゾンさんではなく、セブンネットショッピングのリンクかというと、 編集さんからアマゾンでは扱っていないと教えていただいたからです。
そういえば、小寺裕さんはTwitterで「算額」の写真について呼びかけをしていらっしゃいました。
全国の「算額」の写真を集めていらっしゃるそうです。
ハッシュタグは #sangaku
です。
本を書いています。 第4章、だいぶ膨らんで、書くべきことも見えてきた。 でも、まだ構成はよくない。骨組みの材料はあるけれど、 組み立てられていない感触。 まあ、でも、明日で一区切りつけて、明後日からは第5章に進んでみることにしようか。
本を書いています。 各章に一週間ずつかけるシリーズ。週が変わって現在第4章。 今日は一日、ひとつのことについて考えていた。 無駄になるかもしれないけれど、たっぷり時間をかけていこう。
第1章から第4章までとにかく進もうと思って書いている。 なんというか、壊れやすい素材で作った煉瓦を積み重ねているような感触。 あまりがんがん叩くとがらがらと崩れそう。 でも、いまのところは全体像を見るためだから。 その脆い煉瓦の中にも、確固とした核があるはずなのだけれど。
今週金曜日まで、第4章の執筆は続く。
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本屋さんで、とある本を立ち読み。 とてもいい題材だと思ったので期待して読んだのだが、ちょっと残念だった。 何が残念なのか、何がひっかかるのかを考えることで、とても勉強になった。反面教師。
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2010年度名古屋大前期入試にフィボナッチ数列類似の問題が出たという情報あり。
あなたのご意見・感想をお送りください。 あなたの一言が大きなはげみとなりますので、どんなことでもどうぞ。