> 結城浩の日記 > 2010年11月 | 検索 |
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中学二年生の読者さんから、 『数学ガール』(おそらくは『数学ガール/フェルマーの最終定理』だと思います)についての質問をいただきました。 連絡先がわからないので、こちらでお答えします。
質問
私はユーリちゃんと同じ中学2年生で、数学が大好きです。 でも、この本(原作)を読んでいて、分からないことばっかで、 同い年のユーリちゃんは分かっているのになんで私には分からないんだろう? って思います。分からなくてもいいんですか?
結城から
こんにちは。ご質問ありがとうございます。
そうですね… 知識が不正確な部分や、誤解をしていることもたくさんありますけれど、 ユーリちゃんはずいぶんいろんなことを知ってますよね。 きっと、《お兄ちゃん》の本棚からいろんな本を借りて読んでいるんじゃないかなと思います。
ユーリちゃんが「知っている」ことには、 学校で習うことと習わないことの両方が混じっています。 学校で習うことはとても大事ですが、 ユーリちゃんは学校で習うことという枠を越えて、 面白そうなものに自分で飛びついていくようです。
ユーリちゃんは分かるのに、 同い年の自分にはわからないっていうと、 ちょっと焦っちゃいますよね。 自分が知らないこと、分からないこと、難しいことにぶつかると いやになってしまうこともあります。 特に他の人がすいすい分かったりするとなおさらですよね。
でも、実はそれほど大きな違いはないと思いますよ。 大事なことは、めげずに調べたり、じっくり考えたり、しっかり覚えたりすることだと思います。 その積み重ねをしているうちに、いつのまにか力がついてくるんじゃないでしょうか。
誰かとの比較、ではなく、数学に目を向けましょう。
数学は、本物です。 すぐにぱぱっとわかることもありますし、 じっくり考えて、10年もたってわかることもあります。 いずれにしても、数学は、本物です。 根気よく立ち向かっていきましょう!
数学が大好きっていいですね! ぜひ数学を楽しんで、広く・深く学んでくださいね。
結城浩です。 いつも結城の活動を応援してくださり、ありがとうございます。
さて、みなさんに深く感謝しつつ——
結城浩の最新刊『数学ガール/乱択アルゴリズム』をアナウンスいたします。
本書は、『数学ガール』シリーズの第4巻になります。
いつもの「僕」+ミルカさん+テトラちゃん+ユーリが、それぞれ一年進級。 新たな《数学・青春・物語》を繰り広げます。
そして今回はもう一人。
高校一年生の女の子、新入生のリサが登場。物語に新しい波紋を投げかけます。
第1巻は《数学は、時を越える》、第2巻は《数学の、ほんとうの姿》、第3巻は《数学を、数学しよう!》がテーマでした。 第4巻は《数学とコンピュータの関係》がテーマのひとつになります。 確率論とアルゴリズムの不思議で深い関係をお楽しみください。 わくわくする数学の世界に、今回もあなたをご招待します!
『数学ガール/乱択アルゴリズム』の刊行日はまだ未定。現在誠意執筆中です。
目指せ、《理系にとって最強の萌え、もっともっと》!
みなさん、応援よろしくお願いいたします!
ちなみに、 第1巻はオイラー(Euler)、 第2巻はフェルマー(Fermat)、 第3巻はゲーデル(Goedel)が登場し、 今回の 第4巻は乱択アルゴリズム(Randomized Algorithms)。 つまり、 E→F→G→R という順番になります。 ちょっとランダムに飛んでみました!(冗談)
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