> 結城浩の日記 > 2012年9月 | 検索 |
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結城から
高校生の男性から「数学ガール」シリーズへの感想をいただきました。 許可を得て公開します。ありがとうございます。
読者さんから 突然のメール、失礼いたします。 数学ガールを2冊、読ませて頂きましたので 感想、とは言えませんが 私の考えることを送らせていただきます。 身の程もわきまえず、失礼を承知の上ですが 読んで頂けると幸いです。 私は正直、何かを目的に数学を勉強したい と思って数学を学ぼうと思った人ではありません。 受験のためでも、知識を身につけるためでもなく 純粋に魅力的なものに惹かれて数学の勉強をしたい と志すものです。 といっても、所詮は高校生(受験生)ですが、 この本は私に様々のものを提供してくれます。 知識も思考力もそうですが、 勉強とはどういうものなのか というところまで考えさせてもらえます。 数学とは何か、 そのような高度なことは私にはわかりません。 ただ、これだけは私でも言えます。 数学にしろ、物理にしろ、 勉強は純粋な好奇心の先にあるべきものでしょう。 受験生であるがゆえに 今まで接してきた数式に接することができない、 というのは、ストレスを感じさせるもので ふとした時に読み直してみて、改めてそう思いました。 現在の学校教育での数学は 全て"マニュアル化"してしまっていて無味乾燥なもので、 その数学のどこに面白さがあるのか、 と考えれば、数学を嫌いになるのも理解できますから 数学に興味を持つきっかけには最適の一冊でしょう。 この本以上に数学の面白さ、 数式の美しさを学ぶことができる本はないと思います。 数学の面白さが分かった人にとって 面白い数学の本、ばかりですから。 この本で数学の面白さが伝わらないとしたら、 それはきっと、数学がどうこう、ではなく なぜ?と考えようとしない、 小さな発見に喜びを見出せない私たちの責任でしょう。 かなり上から目線な文章で申し訳ございません。 このような本を執筆し 様々なことを考えるきっかけをくださった 結城先生には心から感謝いたします。
結城から
メールありがとうございます!
拙著を丁寧にお読みくださり、本当に感謝いたします。
広く、深く、いろんなことを考えていただければ嬉しいです。
受験勉強もたいへんかと思いますが、 あなたのこれからの人生が大きく花開き、 豊かな実を結びますようにと祈っていますね。
あなたのご意見・感想をお送りください。 あなたの一言が大きなはげみとなりますので、どんなことでもどうぞ。