結城浩です。いつも結城の活動を応援ありがとうございます。
このたび《第3版》『暗号技術入門』の刊行が決定いたしました!
基本的なところから暗号技術を学ぶ定番本として応援いただいている本書ですが、 2008年の『新版』刊行以来、ずいぶん時間が経ってしまいました。
そこで今回の《第3版》では、 SHA-3のコンペティションとKeccakの構造、 認証付き暗号、楕円曲線暗号、POODLE攻撃、ビットコインなどの情報を交えつつ、 2015年現在の暗号技術に合わせて内容を全面的にアップデートいたします。
もちろん、これまで通り、数式の使用は最低限にとどめ、 たくさんの図版とやさしい文章で解説しますので、 暗号技術に興味のある一般の方でも楽しく読める内容になっています。
刊行は2015年8月/9月ころ。 《第3版》にどうぞご期待ください!
2015年6月3日、東京都小金井市で高校生向けに講演をしました。
講演を行ったのは「国際基督教大学高等学校」ですね(漢字11文字、素数)。
お声がけくださったのは、ICUHSの安保先生。 結城の「30名くらいの規模で」という要望に合わせていただき、 高校生約30名へ向けてお話しすることができました。
私の演題は「考えること、生きること」というものでしたが、 実際に語った内容はもっと具体的です。 「問題と解答」という二つの言葉を軸にして、 問題とは何か、どこから来るのか、どこから来るとあなたは考えるか。 ほんとうの学びとは何か、何のために、何を求めて私たちは学ぶのか。 そういうことをお話ししました。
「お話ししました」と書きましたが、 実際には、私が語ったのはトリガーにすぎません。 高校生へ向けて、「考えるきっかけ」をちょっと与えたにすぎません。 あとは彼女ら、彼らにおまかせです。
具体的問題をいくつか、 「数学ガール」シリーズから出したり、 オリジナルの問題を出したり。
久しぶりに高校生に話すということで、 結城はとても楽しみにしていました。 当日の会場でも、とてもよい雰囲気で、 みなさんもそれぞれに楽しんでくださったようです。
講演が終わった後は簡単な質疑応答がありました。 講演と質疑応答で一時間半くらいでしょうか。
何人かの生徒さんは結城の著書をご持参くださったので、 リアル数学ボーイとリアル数学ガールたちとのプチサイン会+握手会となって、会はつつがなく終了しました。
その後、結城はICUHSの図書室でしばらく仕事をしたり、 本棚をぶらついたり。 ICUHSの図書室では、結城の講演に合わせて「数学ガール特集」を組んでくださっていました。 ありがとうございます。
きりっとお美しい司書の先生(ICUHSの瑞谷先生だ!)に乞われて色紙にサインさせていただきました。 ありがとうございます。
結城にオファーしてくださり、 大きく歓待してくださった安保先生と、 こまごまとサポートしてくださった吉田先生に深く感謝いたします。
午後には数学科でみなさんとおしゃべりさせていただきました。
ICUHSは、女子と男子の比率が2:1で、 帰国子女とそれ以外の比率も2:1らしいです。 廊下でも普通に英語で会話がなされていたりするらしい。 いろんな意味で、日本の高校とは一線を画していますね。
結城は今日はじめてICUHSにお邪魔したのですが、 何というか、たいへん「明るい!」と感じました。 生徒達も、先生達も、明るくて自由。 未来と世界を感じるような、そんな高校かもしれない……と思いました。
* * *
いつもと同様に、講演は結城のiPhoneのボイスメモで録音しましたので、 これから文字起こしとリライトを行い、 何回かに分けて「結城メルマガ」で配信していきたいと思います。 タイトルは「数学ガールの特別授業」ですね。今度は、ええと、何編にすればいいのかしら。 楽しみ楽しみ!
ということで、結城メルマガ購読はこちらからどうぞ!
ちなみに「数学ガールの特別授業」は、 こちらに結城メルマガの過去ログとしてリンクがあります。
追記:
もうすこしぶっちゃけますと、今回のICUHSでは、 数学ボーイより数学ガールの勢力が強かったですね。
男の子だからどうとか、女の子だからなんとか、なんて関係ない。 ナチュラルに女の子のパワーを感じました。学ぶことへの意欲。 追求する力。数学ガール、強し。
さらに追記:
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