Problem | Solution |
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でも、今日はどの本を読めばいいのでしょう。 |
「いつもの本」を決めましょう。 お気に入りの本、やわらかな繰り返しが登場する本、 平凡な繰り返しの中に喜びが生まれるような本、 そのような「お気に入りの1冊」を繰り返し読みましょう。 |
絵本は、どのように読み聞かせればいいのでしょうか。 |
絵本を開くとき、別世界への扉を開いているのだと思い出しましょう。 そして子どもと一緒にファンタジーの翼を大きく広げるのです。 |
絵本は短すぎるのではないでしょうか。 |
ゆっくり読みましょう。 1つ1つの言葉をていねいに、心をこめて発音しましょう。 「間」をとりましょう。 本をぞんざいに扱わず、ゆっくりページをめくりましょう。 |
絵本を読んでいるときに、 子どもが問いかけてきたり、話しかけてきたりしたら、 読み手はどうしたらいいのでしょうか。 |
子どもが声を出したら、 読み続けるのをいったんやめて、 子どもの声に耳を傾けましょう。 耳をすましましょう。 何を言っているのか、どう感じているのかを受け止めてから 読み続けましょう。 たとえ子どもが声を出さなくても、 いつも子どもの息遣いに耳をすましましょう。 |
絵本を読みながら、どんな風に子どもに語りかけましょうか。 |
半分ひとりごとのように語りかけましょう。 「この動物、何かなあ?」 「この乗り物、何かなあ?」 「(アウ、という子どもの言葉を受けて)そうね、バスだねえ…」 「小人さん、泣いてるねえ…」 問いかけの後には少し時間を置きますけれど、 必ずしも子どもの答えを待つ必要はありません。 ましてや子どもに答えを強制しないように。 たゆとうように、半分ひとりごとのように語りかけましょう。 |
絵本がうまく読めないときはどうしたらいいでしょう。 |
たとえ、絵本が読めなくなっても怒ったりしないようにしましょう。 また絵本を読み聞かせる習慣をすぐにやめにしたりしないようにしましょう。 静かで楽しい歌をいっしょにうたったり、 親が自分の小さかったときのお話をしたり、 絵本にこだわることなく、 子どもと、ゆったり、 いっしょに過ごすひとときを大事にするようにしましょう。 |
読んでいる途中で子どもがとても眠そうだったら、どうしたらいいでしょうか。 |
子どもが本当に眠そうだったなら、 声を静かにフェードアウトさせ、ゆっくりと絵本を閉じましょう。 そして、やさしい声で「神さまへ今日一日を感謝するお祈り」をいたしましょう。 きょうも いちにち ありがとう かみさま かんしゃ いたします きょうも たのしい いちにちを ○○ちゃんに あたえて くださって かみさま かんしゃ いたします かみさま かんしゃ いたします お祈りが終わったら、今度は子守唄です…。 |
... 「ねえ、ごほん、よんで」 まだよく回らぬ舌で子どもがお願いをしてきます。 これから眠る前のひととき、子どもに絵本を読んであげるのです。 本棚には子どものために買った本が何冊も。
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でも、今日はどの本を読めばいいのでしょう。
幼い子どもは繰り返しが大好きです。 大人は平凡な日常、退屈な繰り返しはうんざりですが、 子どもはそうではありません。 朝が来て、夜が来る。 朝が来て、夜が来る。 その平凡な繰り返しも子どもは驚きと喜びをもって迎えます。味わいます。
絵本を読むとき、子どもは情報を求めているわけではありません。 親と いっしょに過ごすひととき の中に、毎日の繰り返しを味わい、 ファンタジーの翼 を広げるときを喜んでいるのです。
「いつもの本」を決めましょう。 お気に入りの本、やわらかな繰り返しが登場する本、 平凡な繰り返しの中に喜びが生まれるような本、 そのような「お気に入りの1冊」を繰り返し読みましょう。
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いつもの、お気に入りの本は ゆっくり 味わいながら読むといいですね。 決して、ドラマチックに読む必要はありません。 淡々と、でも心をこめて お気に入りの1冊 を読んであげましょう
...... 声を出して本を読むなんて、 大人になってから久しくしたことがない人は多いでしょう。 どうも照れてしまうときもあるし、 絵本の単純さに退屈してしまうこともあります。 お気に入りの1冊 ができたとしても、 子どもが自分で読めるようになるまでは、 親が読まなくちゃならないのですね。
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絵本は、どのように読み聞かせればいいのでしょうか。
絵本は単なる本ではありません。 それは別世界への入り口、魔法の扉、アリスの鏡、ナルニアへ続く衣装だんすです。 あなたの声が、子どもをファンタジーの国へ導き、 そして夢の国へと導くのです。
絵本を開くとき、別世界への扉を開いているのだと思い出しましょう。 そして子どもと一緒にファンタジーの翼を大きく広げるのです。
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大きな翼を広げるには時間がかかりますから、 ゆっくり読みましょう。 決してあわてて読んではいけません。 あなた1人が飛んでいくのではなく、 子どもと一緒に翼を広げ、 いっしょに過ごすひととき を持とうとしていることも忘れずに
...... 絵本は文章にしたら短いものです。 大人が黙読したらあっという間、 音読しても短時間のうちに読み終えてしまいます。
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絵本は短すぎるのではないでしょうか。
大人は情報や知識を得るために本を読む習慣がついています。 たくさんの知識を得るためにはすばやく大量に本を読まなくてはなりません。 それと同じ態度で絵本に向かって読み始めると、 あっというまに読み終わってしまいます。
絵本も確かに本なのですが、 そもそも、絵本は情報や知識を得るために読むものではありません。 子どもと いっしょに過ごすひととき のために、そして私たちの心のうちに ファンタジーの翼 を広げるために楽しんで読むものです。
ゆっくり読みましょう。 1つ1つの言葉をていねいに、心をこめて発音しましょう。 「間」をとりましょう。 本をぞんざいに扱わず、ゆっくりページをめくりましょう。
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ゆっくり読んでいる途中で、 子どもが話しかけてくることがあります。 そんなときには、 子どもの声に 耳をすます ようにしましょう
...... お気に入りの1冊 を ゆっくり読んでいる と、子どもが問いかけてきたり、話しかけてくることがあります。 「どうして鏡が話すの?」「魔法使い、こわい」…。 もちろんのことながら、子どもが声を出しているとき、 絵本を読み続けることはできなくなってしまいます。
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絵本を読んでいるときに、 子どもが問いかけてきたり、話しかけてきたりしたら、 読み手はどうしたらいいのでしょうか。
おちいりがちな過ちは「黙ってなさい!」「静かにして!」と子どもをしかりつけてしまうことです。 せっかく ファンタジーの翼 を広げていたのに、声を荒げてはだいなしです。
もともと、子どもが声を上げるのは、絵本に関心を持ち、お話に関心を持ち、 自分から積極的に物語に加わっているからとも言えます。 それに何より、 子どもと いっしょに過ごすひととき をだいじにすることを忘れてはいけません。
子どもが声を出したら、 読み続けるのをいったんやめて、 子どもの声に耳を傾けましょう。 耳をすましましょう。 何を言っているのか、どう感じているのかを受け止めてから 読み続けましょう。 たとえ子どもが声を出さなくても、 いつも子どもの息遣いに耳をすましましょう。
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子どもの反応を受け止めるためにも、絵本は ゆっくり読みましょう。 親が読み、子どもが聞き、 子どもが反応し、親が受け止める。 そうやっているうちに、 いつのまにか親子ともども物語の世界へ入り込んでいきます。 そこで十分に ファンタジーの翼 を広げましょう。
...... 子どもの言葉に 耳をすます のは大事なことですが、 ときには親のほうから子どもへの語りかけがあってもよさそうです。
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絵本を読みながら、どんな風に子どもに語りかけましょうか。
絵本を読むことを教育の一環、と意識しすぎると、 ついつい口頭試問になってしまいがちです。
「この動物は何ですか?」「この乗り物は何ですか?」「アウ、じゃないでしょ、バス。バ・ス!」「何べん言ったらわかるの!」 「小人たちが泣いているのはなぜ? 何で泣いているかわかる? ねえ、わかる?」
せっかくの いっしょに過ごすひととき が試験の場、記憶力のテスト、発音練習、 になってしまってはちょっと悲しいですね。
もうすこしやわらかな語りかけ、 やわらかな問いかけを工夫したいものです。
半分ひとりごとのように語りかけましょう。 「この動物、何かなあ?」 「この乗り物、何かなあ?」 「(アウ、という子どもの言葉を受けて)そうね、バスだねえ…」 「小人さん、泣いてるねえ…」 問いかけの後には少し時間を置きますけれど、 必ずしも子どもの答えを待つ必要はありません。 ましてや子どもに答えを強制しないように。 たゆとうように、半分ひとりごとのように語りかけましょう。
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間に問いかけをはさめるように、絵本は ゆっくり読みましょう。 半分ひとりごと のように問いかけ、 子どもが自然に返してくる言葉に 耳をすましましょう。 そんな風にして、子どもと いっしょに過ごすひととき を大切に
...... いつもは楽しく読み聞かせができているのに、 何もかもうまくいかないことがあります。 子どもの機嫌が悪い。親の機嫌が悪い。 お気に入りの1冊 が飽き飽きして感じられるとき、 なかなか ファンタジーの翼 を広げることができないときがあります。
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絵本がうまく読めないときはどうしたらいいでしょう。
何かの理由により、あるいは理由はよくわからないけれど、 歯車がうまく回らないときがあります。 そういうぎこちなさは親子ともに感じていたりするものです。
読み聞かせの習慣だから、といって固執すると、 さらにぎこちなさがふくらんで、怒り出したり泣き出したり、 せっかくのひとときがだいなしになったりします。
たとえ、絵本が読めなくなっても怒ったりしないようにしましょう。 また絵本を読み聞かせる習慣をすぐにやめにしたりしないようにしましょう。 静かで楽しい歌をいっしょにうたったり、 親が自分の小さかったときのお話をしたり、 絵本にこだわることなく、 子どもと、ゆったり、 いっしょに過ごすひとときを大事にするようにしましょう。
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絵本を楽しく読み、また楽しく聞いているときでも、 多くの場合、子どもはあくびをし、眠くなってきます。 そんなときには お祈りと子守唄 をどうぞ
...... 夜、絵本を読んでいると、そのうちに子どもはあくびを始めます。 大きい子になると自分から「もう、ねむいよう…」と言うこともあります。 絵本はまだ途中、でも読み終えるまでには眠ってしまいそうです。
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読んでいる途中で子どもがとても眠そうだったら、どうしたらいいでしょうか。
眠そうでも、途中で絵本をだしぬけに中断してはいけません。 子どもは、 ファンタジーの翼 を広げて空を飛んでいるのです。 緊急着陸させてはいけません。
絵本を通して、親子で いっしょに過ごすひととき を持つことができました。 けれども、実は、私たちの過ごす毎日そのものが、 大切なひとときなのです。 神さまによって無償で与えられた大切なひととき。 今日一日も神さまに守られたことを感謝し、 静かな喜びのうちに子どもを眠りの国へと誘ってあげましょう。
子どもが本当に眠そうだったなら、 声を静かにフェードアウトさせ、ゆっくりと絵本を閉じましょう。 そして、やさしい声で「神さまへ今日一日を感謝するお祈り」をいたしましょう。 きょうも いちにち ありがとう かみさま かんしゃ いたします きょうも たのしい いちにちを ○○ちゃんに あたえて くださって かみさま かんしゃ いたします かみさま かんしゃ いたします お祈りが終わったら、今度は子守唄です…。
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お祈りをして、子守唄をうたっているうちに、 もしかしたら、あなたも眠くなってくるかもしれません。 眠ってもいいんですよ。 あなたも神さまにこよなく愛されている子どもなんですから。 おやすみなさい。よい夢を
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