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こんにちは、結城です。
今回は第6回の解答編です。 全12回を予定しているこの「文章教室」も、 半分がすぎたことになります。 早いものですねえ。
それではさっそく、みなさんからの投稿を読んでいきましょう。
重要点を2回繰り返すように、 次の文章に加筆してください。 この文章が書かれた背景や設定は、 あなたが適宜おぎなって構いません。
研究室を退出する最後の人は、 廊下に面したドアに鍵をかけるのを忘れないようにしてください。
(1) 研究室を退出する最後の人は、 廊下に面したドアに鍵をかけるのを忘れないようにしてください。 講義室に移動してまた戻ってくる場合には、鍵をかける必要はありません。
(2) 研究室を退出する最後の人は、 廊下に面したドアに鍵をかけるのを忘れないようにしてください。 講義室に面したドアはそのままでかまいません。
(3) 研究室を退出する最後の人は、 廊下に面したドアに鍵をかけるのを忘れないようにしてください。 窓は自動ロックになっていますのでそのままでかまいません。
(4) 研究室を退出する最後の人は、 廊下に面したドアに鍵をかけるのを忘れないようにしてください。 鍵がかかると、ドア上部の赤いランプが点灯しますので、 それを確認してください。
(5) 研究室を退出する最後の人は、 廊下に面したドアに鍵をかけるのを忘れないようにしてください。 鍵を閉めた後のキーは事務室のポストに入れてください。
研究室を退出する最後の人は、廊下に面したドア3ヶ所に鍵をかけてください。 鍵を掛けた後は、施錠を確認してください。
最近、無人の研究室から機材が盗まれる事件が頻発しています。 研究室を退出する最後の人は、廊下に面したドアに鍵をかけるのを 忘れないようにしてください。 鍵をかけるときは、室内に誰も残っていないことを確認しましょう。 退出時に照明を切ると、電気の節約にもなり、誰か残っていた場合は 「おっ」などの声が聞こえるため、一石二鳥です。 鍵をかけるのは、廊下に面したドアのみです。 研究室内のドアには、鍵をかけないでください。 また開かなくなって、鍵屋さんを呼ぶハメになります。 鍵屋さんの開錠代金は、鍵をかけた人に請求します。 本当です。
(約10分)
研究室を退出する最後の人は、廊下に面したドアに鍵をかけるのを忘れないようにしてください。 退出の際この部屋に誰も残っていない場合、外から必ず鍵をかけてください。
(15分位)
研究室を退出する最後の人は、 廊下に面したドアに鍵をかけるのを忘れないようにしてください。 鍵をかけるのは、廊下に面したドアです。隣室へのドアではありません。
・投稿は結城浩 hyuki@hyuki.com あてにお送りください。感想用のフォームで送信するのは避けて下さい。 表題は半角4文字で[WL]とします。WLは大文字です。
・「投稿の前に」を必ず一度はお読みください。読まずに投稿するのはおやめ下さい。
・「投稿のテンプレート例」も参考にしてください。投稿文の書きにくい方の役に立つはずです。
(15分くらい)
MZさんから 私は普段からスタイルシートオフで閲覧しています。 そのため、「次の文章に加筆してください。」という文を見たときに、 本来の文章より一行先の、青くてアンダーラインのある文章が目に入ってしまいました。 そこで、一緒に加筆してしまったというわけです。 繰り返しも濫用すると無意味ですね。
ドアにカギをかけろ。 このドアだ。 最後に研究室を出る、お前がやれ。
(15分くらい)
茉莉さんから
廊下に面した壁のドア=出入りのドアと考え、 「研究室を出る時に目にする面に張る」ということを想定しました。
○案1(絶対に鍵をかけるのを忘れないこと!)
研究室を退出する最後の人は、廊下に面したドアに鍵をかけるのを忘れないようにしてください。 研究室には個人情報などの機密データの入ったPCや、高価な研究器材があります。 最終退出者は確実に施錠し、鍵は管理センターに返却してください。
○案2(廊下のドア以外にもドアがあるという設定)
研究室を退出する最後の人は、廊下に面したドアに鍵をかけるのを忘れないようにしてください。 建物から出るときはこの廊下を通らないので、鍵のかけ忘れが目立ちます。 最終退出チェックシートを確認しながら、全てのドアと窓の鍵を確実にかけてください。
解答1)
研究室を退出する最後の人は、廊下に面したドアに鍵をかけるのを忘れないようにしてください。 たとえ勤務時間内でも、最後の人は毎回鍵をかけてください。 (※これはセキュリティ保護のためです。ご協力をお願いいたします)
解答2)
研究室を退出する最後の人は、廊下に面したドアに鍵をかけるのを忘れないようにしてください。 廊下に面したドアは二個所あるので、二個所とも鍵をかけてください。
(15分)
柴田純一さんから
「ドアに鍵をかけるのを忘れないようにしてください」は、「ドアに鍵をかけてください」と書きたいところですが、 そうすると繰り返しのところとまったく同じ文末になってしまうので、そのままにしました。 好みの問題かと思いますが、どうなのでしょう(^^)
これまで「短く短く」と言ってきた文章教室で、はじめての「加筆」ですね。 文を長くするのには、少し抵抗を感じてしまいました。長い依頼文は、 中身を読む前に「こんなにやることがあるのか」という印象を読者に与えてしまうので、 たとえ単純な作業内容であっても、読者は読む気をなくしてしまいがちです。 誤解のないように理解してもらうためには、多くを語らなければいけませんが、 説明する量が増えると、今度は読者にきちんと読んでもらえない…。 このあたりのさじ加減が難しいところです。
1. 研究室を退出する最後の人は、廊下に面したドアに鍵をかけるのを忘れないようにしてください。
部外者が、研究室へ自由に入室しないように、きちんとドアに鍵をかけて管理しましょう。2. 研究室を退出する最後の人は、廊下に面したドアに鍵をかけるのを忘れないようにしてください。
忘れるな。最後のあなたが、ドアに鍵。
(1時間くらい)
ほうずきさんから
念を押したいことを五七五で書いてみました。 頼み事をやんわりと表現できるような気がする。
「研究室」に重点を置く
加筆部分
他の部屋は、守衛さんが巡回時に鍵をかけてくれます。
「退出する最後の人」に重点を置く
加筆部分
自分が研究室を退出する際、あたりを見渡して人がいなかったら 最終退出者となりますので、ドアに鍵をかけ退出をするようにしてください。
「廊下に面したドア」に重点を置く
加筆部分
隣の部屋へ通り抜けするためのドアに施錠は必要ありません。
「ドアに鍵をかける」に重点を置く
加筆部分
他の部屋には、自動ロック装置(ドアを閉めると自動的に鍵がかかります)がついています。
案を作るのに、2時間30分ぐらい。 そこから内容を再検討して決定するまでに1時間30分くらい。 合計3時間ぐらいです。
あなたが使っているコンピュータをシャットダウン(終了)する手順を書いてください。 あなたが不在でも、その文章を読めば他の人がコンピュータをシャットダウンできる、 というのがポイントです。 あなたが想定した対象読者(層)を付記してください。
(Windows 2000のことをよく知っているが、私のコンピュータは触ったことのない人向け)
私のコンピュータをシャットダウンするには、次の手順に従ってください。
(1) [スタート]ボタンを押します。すると、メニューが表示されます。
(2) [シャットダウン(U)...]を選択します。すると、[Windowsのシャットダウン]ダイアログが表示されます。
(3) [シャットダウン]を選択します。すると、終了処理が始まります。
(4) そのまま1分ほど放置します。すると、自動的に電源が切れます。以上です。
俺の机にあるノートパソコン、そう、例のヤツ。あれの電源の切り方。
●キーボードに「ミ田」ってマークが付いたキーが左下(つうか左手前)にあるでしょ。それを押す。
●画面の左下からメニューがニョキッと出てくるので、メニューの一番下「Windowsの終了(U)」ってところを、矢印キーで反転させる。
(キーボードの真ん中に付いてるポッチ(トラックポイントって言うんだよ)でカーソルを合わせても良いけど、君にはちょっと面倒かもしれない。)
●矢印キーで反転させたら、「Enter」キーを押す。
(トラックポイントで選択していたら、キーボードより手前にあるボタンの左の方でクリック)
●「Windowsの終了」って窓が出て、4っつくらい選択肢があるけど、一番上の「コンピュータの電源を切れる状態にする(S)」を選んで「Enter」キーを押す。これで、しばらく経つとパソコンの電源は切れるわけだ。
でも普段は、電源を切らずに「サスペンド」して欲しいんだ。これのやり方は簡単。
◎本体の左側の一番奥に付いてる電源スイッチを、1〜2秒ほど手前に引く。
これだけで、放っておいたら電源が切れる。こっちの方が簡単だし、俺にとっても都合がいいから、普段はこの「サスペンド」でお願いします。(対象読者は僕の妻です。彼女はMacintoshは知っていますが、Windowsの操作方法をまったく知りません)
(30分)
対象:コンピュータを使わない家族
「コンピュータの電源を切って欲しい」と頼まれたときは
(1) コンピュータの机にあるタイプライターのようなものを見つけます。
(2) タイプライターの左下隅にある「Ctrl」と書いてあるボタンを押しながら、 左上隅にある「Esc」と書いてあるボタンを一度だけちょんと押します。
(3) 「Ctrl」から指を離します。
(4) タイプライターの右下少し中央よりにある「↑」と書いてあるボタンを 一度だけちょんと押します。 右側の真ん中へんにある「8 ↑」ではなく、「↑」だけが書いてある 色のついたボタンです。
(5) タイプライターの右下隅にある「Enter」と書いてあるボタンを 一度だけちょんと押します。
(6) 画面に何か出てきたら、もう一度「Enter」と書いてあるボタンをちょんと押します。
(7) これでおしまい。画面が変わったり、ガリガリと音がしたりしても大丈夫。
(約10分)
匿名さんから 電話越しにメール受信と転送を頼んだときのことを思い出して、 以下のような点に気をつけました。 ・マウスオペレーションをさせない ・「押す」と指示するときは離すタイミングも教える ・HDDアクセスなど、異常と判断されそうなことに予防線を張る
窓の下にあるコンセントから、すべてのプラグを抜いて下さい。 何も考えずに、何も迷わずに、全部ですよ。
(読者想定−機械オンチな私の家族)
(15分くらい)
茉莉さんから
具体的に説明する文を書くのが面倒になって(というより、書けないため)、 上のような文になってしまいました。
(対象読者 パソコンを少し触ったことのある人、このメーカーのパソコンに始めて触れる人)
以下の手順で電源を切ることができます。
まず、キーボードの上のほうにある、丸に縦線の入ったボタンを押してください。 これがパソコンを起動/終了させるボタンです。画面の真中に「コンピュータを今システム終了してもよろしいですか?」 というメッセージが表示されます。 メッセージのすぐ下にある4つのボタンのうち、一番右端にある「システム終了」というボタンをクリックすれば、 自動的に電源が切れます。
まずは、丸に縦線の描いてある丸いボタンを押してください。 まちがっても、コンセントをいきなり抜いてはダメですよ。
それでは、よろしくお願いします。
[対象読者] 1度はマウスを使った経験がある人
マウスで、画面の左下の(スタート)クリック -> (WINDOWSの終了)クリックすると WINDOWSの終了が表示される。そこで、電源を切れる状態にするを選んで、 (OK)ボタンをクリック。
まとめると以下の手順。
左下(スタート)-> (WINDOWSの終了)->(電源を切れる状態に)->(OK)
(1時間くらい)
対象読者(初級パソコンコースに入会したばかりの方)
このコンピュータの終了方法を記します。
1.画面の左下のスタートボタンにカーソル(矢印)を合わせ、 マウスの左ボタンをクリック(1回押して)してください。
2.メニューが現れます。
3.メニューの最下段、"Windowsの終了(U)..." にカーソルを合わせ、 マウスの左ボタンをクリックしてください。
4.画面中央にメニューが現れます。
5."電源を切れる状態にする(S)"にカーソルを合わせ、 マウスの左ボタンをクリックしてください。 丸いチェックボックスに点が入っていることを確認してください。
6.OKボタンをマウスの左ボタンでクリックすれば、終了です。
(約20分)
画面の左下に「スタート」というボタンがあるのでこれを1回クリックして下さい。
一番下に「Windowsの終了(U)」というメニューがでてきますのでこれをクリックします。
画面が少し暗くなって中央に「Windowsの終了」というウィンドウが開きます。
○スタンバイ
○電源を切れる状態にする
○再起動する
○MS-DOSモードで再起動する
という4つのメニューがでてきますので上から2番目の「電源を切れる状態にする」を選んで「OK」ボタンを押してください。「Windowsを終了しています」という画面がでたあと、モニターが 真っ黒になります。
それを確認したらモニターの右下についている丸いボタンを押してください。 ボタンの真中についていたオレンジのランプが消えれば終了です。
想定する対象層:パソコンを触ったことがない人
(15分くらい)
文章教室の第6回、いかがでしたか。
マンネリになるのがいやなので、 今回は「スムーズに読めました」などのコメントを極力さけてみました。
コンピュータのシャットダウンの方法もいろいろあるものだと感心しました。 それにしても、 茉莉さんの「捨て身のシャットダウン」は楽しかった。うんうん。
あなたは、誰が書いたシャットダウンの方法がわかりやすかったですか。
投稿した人も、そうでない人も、 ぜひ、 「文章教室」へのフィードバックから感想をお送りください。
それでは、また。 Enjoy Writing!
結城: ご参加ありがとうございます。 やっぱり文章は自分で書いてみないとなかなかピンときませんよね。 12回まで続く予定ですから、またぜひご参加ください。
結城: こんにちは。投稿ありがとうございます。 おっしゃる通り、ちょっとした文章でも工夫の余地はたくさんありますね。 文章をよくお書きになるとのこと、とてもよい習慣だと思います。 自分の考えていること、思っていることを(人に見せるかどうかによらず)表現するのは、 毎日の生活を豊かにしていくものですから。 ぜひこれからも気長に書き続けていってくださいね。 応援しています。
結城: そうですね。文章を書きなれている方もたくさん投稿くださっているようです。 みなさんの文章を読むのは上手下手に関わらず、とても楽しいです。
結城: こんにちは。 確かに、ちょっとした文章でも、改めて「書こう」とするとなかなか難しいですよね。
結城: 応援ありがとうございます。 みなさんからの文章を読むのはとても楽しく、 仕事の合間の気分転換になっていますよ。
結城: うれしいメールを感謝します。 確かに、文章の誤読は、ときに大きなトラブルを生む場合があるものです。 時間が少し余計にかかっても、読み返したり書き直したりする手間を惜しまないほうがいいですね。
結城: おっしゃるとおりです。 読み手の率直な意見を聞くことができるなら、 書き手としてはとても参考になりますね。 しかし、読み手の立場からすれば、 書き手に「ここの意味がわからない」とは言いにくいのも事実。 もし意見を言ってくれるような貴重な読者がいたら、大切に遇すべきですね。 もし、自分の意見と違っていても。批判的であっても。
あなたのご意見・感想をお送りください。 あなたの一言が大きなはげみとなりますので、どんなことでもどうぞ。